生活費も出さない元夫が布団で…

出産後は、麻里さんの実家に里帰り。麻里さんは6人きょうだいの長女で、家にはまだ小さな弟たちがいた。みんな「姉ちゃんの子ども」を、ものめずらしがりながら可愛がってくれた。そんな雰囲気になじめないのか、元夫は麻里さんの実家にほとんど寄り付かなかった。
「父親になった自覚なんて、まるでなかったみたいです。生活費もくれないので、子どものものを買うのにも困りました。母やおばあちゃんに少し助けてもらったり、クレジットカードでキャッシングしたりしてお金を工面していました」

そんななか、東日本大震災が勃発し、麻里さんの住む地域は液状化の被害に見舞われた。バタバタして落ち着かず、元夫の実家に戻るタイミングがはかれないまま、別居状態が続いた。
「あるとき元夫と連絡がつかず、なんか胸騒ぎがしたので、母に頼んで車を出してもらって元夫の実家に行ったんです。中に入って、私たちの部屋のドアをガラガラと開けたら、元夫が知らない女と仲良く布団に寝てました」

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元夫の家族は気づかなかったのだろうか? 「まあ、田舎で家は広いですからね……」。それにしても。「気づいていて、黙認していたのかもしれません」

「誰だよ、その女! ふざけんなよ!」

麻里さんは、怒りで震えた。と同時に、元夫への気持ちがサーッと覚めてしまった。
「そもそも震災で、こっちはいろいろ大変だったのに、私のことも子どものことも心配してくれない。そこからして無理って思っていたのに、さらに浮気。もう離婚だ! って怒鳴って帰ってきたんです」