2021.09.29
# 債券

スイスの富裕層が大好きな「債券」、投資初心者が知りたい「その種類と選び方」

渡邊 一慶 プロフィール

「途中売却」のリスクを知ろう

債券投資の目的は、安定した利息収入だとお伝えしましたが、債券の利息は、利払日にもらえます。個人向け国債の場合は、年間2回(半年ごと)に利払日があるので、利率の半分の利息が半年ごとに支払われます。

また、債券を途中で売却しても、利息は日割りで計算されます。これを「経過利子」と言います。

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債券は、一時的にお金を貸しているだけなのですが、もしも利払日にしか利息がもらえないとしたら、利払日よりも前に債券を売却した投資家は、無料でお金を貸すことになってしまいます。

一方で、明日が利払日の債券を購入した投資家は、たった1日しか債券を保有していないのに、半年分の利息が受け取れてしまいます。売り手と買い手のあいだで、こうした不公平感が出ないように、債券の利息は経過利子として日割りで計算されるのです。

ちなみに、株式投資でも配当金がもらえますが、株式の配当金は権利付き日に株式を保有していなければ、一切もらうことができません。

しかも、企業にとって、配当金の支払いは義務ではありません。業績が悪化すると、配当金を減額する減配や、そもそも配当金を出さない無配に陥る可能性もあります。

安定したインカムゲインが欲しいのであれば、株式投資よりも債券投資のほうが適しています。

基本的に、債券投資は、満期までの保有を前提に考えるべきですが、万が一、途中で資金が必要になった場合、いつでも売却することが可能です。たとえば、個人向け国債は発行してから1年経過すれば、いつでも売却できます。

ただし、直前2回分の利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれてしまいます。民間債を途中で売却する場合は、債券市場に時価で売ることになります。

このとき、買った値段よりも債券価格が上がっていれば利益を得られますが、下がっていれば売却損が出てしまいます。

 

前回の記事でお伝えしましたが、債券価格は発行されてから満期までのあいだ、市場金利によって変動します。金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が下落すると債券価格は上昇します。

そのため、債券価格が上昇している場合は、満期を待たずして途中で売却したほうが有利になることもあります。反対に、債券価格が下落している場合は、無理に途中で売却するより、満期まで保有していれば損失を回避できることもあります。

いずれにしても、市場の金利動向と債券価格をチェックすることが大切です。

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