「家族にすべてを奪われた」認知症当事者が言えなかったホンネ

認知症の私から見える社会(4)
丹野 智文 プロフィール

支援者にお願いしたいこと

支援者の人たちにお願いがあります。当事者と家族が一緒に来ていて、話を聞く時には、家族と当事者を分けて、離れた場所でそれぞれの話を聞くことをお勧めします。

分けることで当事者も安心して話をしてくれます。聞き方も世間話から入るなど、安心して話ができる状況を工夫してください。

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また、支援者自身も自分自身のことも話して欲しいのです。

病気や家族関係に関する一方的な質問、例えば「いつ診断されたの?」とか「何か困っていることはありますか?」等の質問をずっとされると「尋問」のように感じてしまい、話をしたくなくなります。

 

当事者も「尋問」ではなく「会話」をしたいのです。会話をすることで落ち込んでいた気持ちが回復して家族のもとに戻ると、家族も当事者の雰囲気が良いと感じてお互いの関係性が良くなったと言う人もいます。

▽『認知症の私から見える社会』が発売中。ここでは紹介できない章も満載です。
第一章 認知症の人たちの言葉から
第二章 認知症の人の目の前にある「現実」
第三章 「やさしさ」という勘違い
第四章 「あきらめ」という問題
第五章 工夫することは生きること
第六章 認知症と共に生きる

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