9月20日 英の物理学者J・デュワー誕生(1842年)

科学 今日はこんな日

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1842年のこの日、真空断熱容器「デュワー瓶」の開発で知られるフランスの物理学者 ジェームズ・デュワー(1842-1923, James Dewar)が誕生しました。

 

スコットランドの名門エジンバラ大学を卒業したデュワーは、エジンバラの王立獣医大学講師を経てケンブリッジ大学の実験哲学講師となりました。

有機化学や金属のスペクトル研究など広範な範囲に業績を残しているデュワーですが、現在では特に極低温に関する研究で知られています。

1878年には酸素の液化をイギリスで初めて証明し、1891年には液化した酸素の磁性を発見しました。そして、1895年にジュール・トムソン効果を用いて液化水素、次いで個体水素を得ました。

常圧の場合、水素の融点は-259.2 ℃で、デュワーが水素の個体化に成功した際の温度は-260℃でした。これは絶対零度まであと13度という極低温です。

このような極低温を扱う中で、デュワーは低温の物質を保存する容器の必要性を認識します。そして、彼は内側を真空にした二重壁を持つ金属を用いて真空断熱瓶を作成しました。この断熱瓶は彼の名前をとって「デュワー瓶」と呼ばれます。

このデュワー瓶は真空にした内壁の内側に銀メッキが施されており、これは現在使用されている魔法瓶とほとんど同じ構造でした。

のちに、このデュワー瓶の製法は日本へと流入し、東京帝国大学の飯島魁(いいじま・いさお)という人物によって「魔法瓶」という名称が与えられたとされます。そして、八木亭二郎という人物によって国産化され戦前の日本に広まっていきました。

この魔法瓶は第二次世界大戦中も航空機パイロットなどに広く使わました。当時の日本は金属不足が深刻であったため、外装の金属を有田焼で代用したものもみつかっています。

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