FRaUweb連載「世界94カ国で出会った男たち」にて、毎月2回寄稿いただいている旅作家の歩りえこさん。世界各国を旅していた頃を振り返り、現地で出会った人々やその土地の様子などを綴っていただいています。

ですが、この連載の更新が8月は1回もありませんでした。その理由は、歩さんが新型コロナウイルスに感染したため。歩さんから連載担当者へすぐに一報が入り、体調がきちんと回復するまで連載をお休みすることにしました。連絡をいただいた数日後には肺炎の症状が出たため入院。(今回の原稿をいただいて知りましたが…)その際も大変な状況のなか、ご丁寧に連絡をいただいたことに感謝しています。

歩さんは二人のお子さんを持つシングルマザー。「子どもを残して、このまま死んでしまったらどうしよう…」そんな思いがよぎるほど壮絶だったというコロナ闘病。今回、「私の体験が少しでもどなたかの参考になれば」と、歩さんが体調に異変を感じた日から呼吸困難で入院、退院するまでの様子をまとめてくださいました。コロナ感染は想像以上に大変なものであることがよくわかります。

歩さんの今までの連載はこちら▶︎

体のだるさを感じ始めて…

異変を感じたのは8月5日だった。朝からなんだか身体が酷く疲れているな、だるいなとは感じていたが、この日はなんとなく微熱っぽさもあった。でも、猛暑続きで身体が火照っているんだろう、そして生理前だったこともあり、大体生理前になると免疫力が低下して体調を崩しやすいタイプの私はいつものことだろうと捉えていた。

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これまで1年半以上、コロナに感染することもなかったし、まさかと思っていたが昼過ぎから徐々に倦怠感が強くなり、毎日乗っている電動自転車のペダルが重くて、いつもの道を走行することすらしんどく、倍くらいの時間がかかってしまった。

何かがおかしい。

この日に発表された東京都の感染者数は5042人。爆発的に感染者が激増したニュースを見て、万が一のことも考え、直近で入っている予定をすぐにキャンセルした。

そして翌日になり、38度5分の熱が出て、東京都発熱相談センターに数回電話するものの繋がらない。次に、かかりつけの病院に電話してみるものの、発熱があると受診できないとのことで、家族と接触することなく、自宅で安静にして解熱剤を飲んで様子をみることにした。

写真はイメージです。Photo by iStock

早ければ6月末に所属事務所の職域接種が受けられたが、その頃はまだ副反応が心配で接種を躊躇していた。その後、感染者数が急増し、自治体の接種予約を試みたがなかなか予約が取れず、やっと予約ができて、2週間後に1回目の接種を控えていたときだった。

8月7日、突然呼吸ができないほどに息が苦しくなり、酷い眩暈で視界がぼやけてきた。喉がカラカラで、舌と唇がくっつくほど異常に乾燥している。堪らずスポーツ飲料を飲むが全く味がしない。あまりに急激な体調変化にパニック状態に陥った。

「コロナだ……」