とにかく掃除しようと思ったら…

頭がクラクラする。弱っている場合じゃない。
母の雲行きも怪しい。何とか流れを変えたい。

「……とりあえず掃除しよう!」
思った以上に大きな声になり、自分の声にビクッとなる。
カーペットにコロコロをあてた。髪やら、ゴミカスやら、カビ、小さな虫の死骸……がべったり貼りつく。一瞬でゴミの絵巻みたいになる。ドン引く。無理だ。
「Amazonで同じの売ってるから、カーペットごと取り替えようよ」

これがすごいことに…Photo by iStock
-AD-

そう言った途端、バフっと、何かが頭に飛んできた。クッションだ。中にたまっていた砂埃がはじける。全身砂埃でコーティング……「うぎゃ」という顔の石像にされる。
再び窓から風が入り込む。体が風化する。

その時、母の怒号が飛んできた。

「余計なことするんじゃないよ! 偉そうに! キィィィィ! 何様なんだよーぅゔあああああ!!」

奇声だ。本当に母が発したのか?
私がSMの時にムチ持って叫んでいた「あああ!」より……よっぽど凄い。
そこじゃない。こんな理不尽な怒り方を母はしない……なぜだ。

ついに雨雲から雷が落ちた。
嵐だ。

Photo by iStock

◇一体何が起きたのか……。母親の変化の理由は何か。後編「怒鳴る母、汚れた家…にしおかすみこが変わり果てた実家に暮らすと決意するまで」でその後のことをお伝えする。