〔PHOTO〕iStock

自動車、電機メーカー…資材の「急激な高騰」で「負け組」になるのはこんな業界

私たちの生活にも影響がある

コロナ後の景気回復期待から、全世界で資材の争奪戦が発生しており、企業はコスト増という問題に直面している。製鉄業界では、自動車の鋼材値上げに踏み切っており、一連の影響は日本の基幹産業にも及んでいる。資材価格の上昇をきっかけとしたコストプッシュ・インフレが進む可能性も取り沙汰されており、一部からは70年代のオイルショックを見るようだとの意見も聞かれる。

〔PHOTO〕iStock

最大顧客だった自動車業界向けも値上げ

新型コロナウイルスが依然として猛威を振るう中、ワクチン接種が進む先進諸外国では、コロナ後の景気回復を見据えた動きが活発になっている。コロナ危機によって世界のサプライチェーンは混乱しており、供給はむしろタイトになっている。そうした中で、各社がコロナ後の増産を見越して資材の確保を急いでいるため、あらゆる原材料価格が軒並み値上がりしている状況だ。

鉄の原材料となる鉄鋼石の価格は過去1年で2倍に高騰しており、鉄鋼各社は対応に苦慮している。鋼材は重く、輸送が困難であることから基本的に地産地消が多いが、少なくとも鉄鋼石だけは輸入する必要があるので、全世界的な資源価格の高騰は業界にとってコスト要因となる。原材料価格の上昇と歩調を合わせて鋼材価格も大幅に上がっており、価格を据え置けば各社にとって利益を圧迫する状況となっている。

 

製鉄は鉄鋼石から新しく鉄を産出する高炉と、鉄のスクラップから再生産する電炉に大別されるが、スクラップ価格も大幅に上がっている。

鋼材をもっとも多く購入しているのは自動車業界で、次いでビルの鉄骨や鉄筋を必要とする建設業界、船舶の製造に用いる造船業界と続く。とりわけ自動車業界は鉄鋼業界にとってお得意様中のお得意様であり、これまでは簡単に値上げとは言えない雰囲気があった。

編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/