第2の文革到来か?「習近平の深刻な革命」礼賛文が暴いた中国の亀裂

共産党主流派も反論-その背景を探る
古畑 康雄 プロフィール

「ミスリード」と異例の反論

だがこの李の文章に対し、本来であれば習路線を支持する側である体制はメディアからも、異論が上がった。対米、対台湾、対日などでタカ派路線を取ることで知られる環球時報の胡錫進編集長は9月2日、自らのブログで「中国に“深刻な革命”が起きていると宣揚するのは誤った判断であり、ミスリードだ」との反論を発表した。

胡は、「中国で経済、金融、文化、政治の分野で深刻な革命が起きている」との李の認識は、政府が打ち出した市場管理の措置への誤読や曲解だと述べた。そしてこれら監督の目的は市場の規範化であり、資本の野放図な成長と各種の副作用を是正し防止するのが目的で、社会や経済の発展と同時に共同富裕を進め、社会の統治をより1段階引き上げるための改善であり、“革命”などではない、とした。

そして胡はこの文章は変革を宣揚し、「腐敗勢力を一掃し、骨を削って傷を治す」といった、センセーショナルな内容は中国の実際の政策とは大きくかけ離れており、少数の人の妄想だ。このような言葉が人々にある(文革など)歴史の記憶や、思想の混乱とパニックを引き起こすことを懸念する、としている。

「私がこの文章を今日書いたのは、あらゆる人々に、中国の改革開放路線が不変だということ、共産党18回大会以降の重大な政策が堅持されることを信じてほしいからである。国の管理監督への極端な解釈を、皆さんは信じないでほしい」-胡はこう結んでいる。

李の文章が主要メディアに掲載されたのは、党の宣伝部門の一定の働き掛けがあったからと考えるのが自然であり、であればなぜ、党の宣伝工作の重要な役割を担ってきた環球時報の編集長がこれに反論したのか、多くの疑問が生じた。

 

これに対し、筆者の友人でこのほど英国に移住した作家、慕容雪村は、筆者の問い掛けに次のように答えている。長くなるが引用する。

関連記事

おすすめの記事