お互いが離れすぎている!孤独な宇宙で、異星人との交流手段はあるのか?

VRで宇宙チャットなら可能かも!?

今年の6月25日、アメリカ国家情報長官室は、2004年11月から今年3月までに寄せられた「明らかに異常な動き」をしている飛行物体についての144件の報告の大半を「正体について確かな結論を出せない」と発表した。未確認飛行物体(UFO)である可能性を明確に否定しなかったことで、世界が騒然となった。

かと思えば7月には、イギリスの富豪リチャード・ブランソンやAmazon創業者ジェフ・ベゾスら民間人が次々と有人宇宙飛行に成功し、地球人のほうも宇宙との距離を縮めている。もしかしたら、「その日」は、意外に近いのかもしれない――。

これは、そう遠くない未来に、太陽系から遠く離れたところに建設された、天の川銀河の宇宙人が集う「惑星際宇宙ステーション」を、地球人代表の一人として訪れたあなたが遭遇した、貴重な体験の記録である。

【イラスト】宇宙ステーションgraphic by gettyimages

はじめてできた宇宙人の友と再会!

すっかり宇宙ステーションでの生活に慣れたあなたは、ひょんなことから、ステーションが派遣する知的生命体居住惑星への調査に参加しました。異惑星での1ヵ月にもおよぶ調査が終わり、日程最終日のきょうは、盛大な慰労パーティーが催されています。熱気とアルコールで少しばかり酔いを感じたあなたは、外の空気にあたりにパーティ会場を抜け出しました。

パーティの行われている調査団居留用のドームは、惑星の住人には見えないよう特殊加工され、環境に与える影響がかぎりなくゼロに近くなるよう配慮して設置されています。あたりはほぼ何もない平原で、ところどころに小さな丘があるだけです。あなたは手頃な丘の1つに登り、岩に腰掛けました。

日没が近づいています。この惑星で見る最後の夕日です。2つある太陽が沈むと、少しずつ夜の帳が降りてきて、やはり2つあるこの惑星の月が現れてきました。今夜は、どちらも半月のようです。

連星世界の太陽と、複数衛星による月の世界は、こちらの回からお楽しみください

その時です。あなたの後ろで人が近づく気配がしました。

「LOVE」

身構えようとしたあなたの耳に、はっきりとそう聞こえました。振り返ると、そこには、はじめてできた地球人以外の友人、宇宙カフェで親しくなった彼の懐かしい笑顔がそこにありました(その出会いについての顛末は、こちら「もしも宇宙人に遭遇したとき、恥をかかない自己紹介のしかた」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/85166をご覧ください)。

【写真】はじめて地球人以外の人と自己紹介しあったあの日、はじめて地球人以外の人と自己紹介しあった photo by gettyimages

「どうしてこんなところに?」

友人と並んで岩に腰掛けたあなたは、あまりのことに混乱しています。

「私も惑星調査団のメンバーなんです。所属は『エネルギー利用』チームです」

「そうなんですか!……お会いしたかったです、ずっと」

「私もです」

しばし無言になって二人は、満天の星を見上げました。

「私、手を尽くして調べたんですよ。意味も、読み方も。いまのこの気持ちが、LOVE?」

電子配置図を利用したメッセージを渡ししたあの日の光景が、あなたの脳裏にまざまざと蘇ってきます(メッセージを書いた紙は、https://gendai.ismcdn.jp/mwimgs/3/8/-/img_b238455bf8213e7eab2a407a8f376ca7117467.jpgからご覧いただけます)。そして、どきっとして彼を見ると、星を見上げたままでこう続けました。

「本当に、この美しい星たちを見ると自然に、大切にしたいという気持ちになります」

ほっとしたような、少し残念なような気持ちです。そして、彼はさらに続けて言ったのです。

「この星々には、それぞれ惑星があって、人々はそこに住んでいるのに、それらの惑星はまったく見えない。我々は、お互いの存在を感じながら、お互いの星は見ることはできなかったのです。」

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