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「尿取りパッド」の取替えで険悪に…認知症の89歳母を「在宅介護」する難しさ

「排せつケア」には自信がない…
酒井 富士子 プロフィール

「尿取りパッド」の取替えで険悪に…

要介護認定と並行して、頭部CTなどの検査をしたところ、脳に委縮があることが確認され、認知症の薬の服用が始まった。申請していた介護認定でも「要介護度1」と判定され、いよいよ清水さんの在宅介護が始まった。

しかし清水さんは、フルタイムで仕事をしているため、平日は毎日デイサービスを利用。週末は食事の支度のほかに、午前と午後2回散歩に出かけるのが、在宅介護が始まってから今までのルーティーンとなっている。

介護費用は、介護保険適用となるデイサービス費が約2万1000円。保険適用外の費用が、医療費やデイサービスの昼食代などで約2万8000円。1カ月にかかる約5万円は、春江さんの年金で賄えているという。

「母がデイサービスに行くことができる間は、在宅介護を続けていけると思います。ただ、尿取りパッドの取替えのときでさえ険悪になったくらいですから、排せつケアが本格化すると、やっていけるか自信がありません」

と清水さんは語る。

清水直子さんの1週間の介護スケジュールと費用の内訳。介護費用の月約5万円は母・春江さんの年金で賄っている
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認知症が進行していくと、排せつのコントロールが難しく、おむつなどが必要になるのだが、寝ているときに自分でおむつを外してしまって、寝具が汚れてしまうなどのトラブルは多いようだ。1人で抱え込まずに、ヘルパーのアドバイスやサポートを受けるなど、プロの手を借りるのがいいだろう。

一口に「在宅介護」と言っても、実際には家族構成や要介護度に応じて様々なケースが考えられる。【後編】『健康な88歳男性が「ほぼ寝たきり・要介護」に…生活習慣の「意外な落とし穴」』では、同じく在宅介護で苦労する3人の実例と、そのような状況をサポートしてくる多様な制度を紹介したい。

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