# 不倫

「あなた、うちの夫とつきあってますよね」37歳女性の幸せな日々をブチ壊した「1本の電話」

亀山 早苗 プロフィール

「大輔の妻です」…突然の来訪者の告白

「実家の親に結婚を考えている人がいるから会ってほしいと連絡をし、ゴールデンウィークに西日本の実家に連れていきました。うちの両親は大喜びで、母は見たこともないようなごちそうを作っていたし、父はめったに買わない特上のお酒を用意して……。他県にいる独身の弟も駆けつけてきました」

彼は両親の話に耳を傾け、自分の来し方も語った。小学生のころにしたいたずらは弟に大受けし、中学高校時代は野球部だったことを話すと野球好きの父が目を輝かせた。弁舌さわやかで冗談も飛ばす彼の性格に、一家が魅せられた訪問となった。最後に彼が「麻里さんと結婚したい」と言ったとき母は涙ぐんでいた。

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「1泊して帰ったんですが、両親からはすぐに『あんないい人はいない』とメールが来ました。彼に見せたら、『麻里の家族、僕も大好きになった』って。幸せの絶頂でしたね」

次は大輔さんの家に行かないとねと彼女が言ったとき、彼は少しせつなそうに目を伏せた。

「実は同居している祖母の体調が悪くて、母親は介護に明け暮れている。無理がたたって母親も調子が悪い。自分も休みのときは手伝っているから、ちょっと待ってほしいんだ、と。

何か手伝えることがあったら言ってと言いましたが、うちの家庭は麻里のところと違ってちょっと複雑だからと口を濁していました。それまで彼が両親と住んでいる話は聞いていたけど、家族のことを深くは知らなかった。話せるときが来たら話してと言うしかありませんでした」

自分の両親に会ってくれたのだから、彼の結婚の意志は固いと麻里さんは信じていた。それからも親密な関係は続いたし、麻里さん自身、ちょうど仕事がおもしろくなってきたこともあって結婚を急ぐ気はなかった。

つきあって2年が経過したころだった。ある日、麻里さんの携帯に見知らぬ番号が表示されていた。メッセージは入っていない。その日の夜、再びその番号からかかってきた。出ると、相手の女性は「田中と申します」と告げた。よくある苗字のため、「どちらの田中さんですか」と問うと、「あなたがつきあっている大輔の妻です」と女性が言った。

「最初、意味がわからなかったんです。黙っていると、『あなた、うちの夫とつきあっていますよね』と。ますます混乱して、いったん電話を切ってしまいました。するとすぐにまたかかってきて、『しらばっくれようとしてもそうはいかないわよ』と低い声で脅されて。今、あなたの家の近くにいるからこれから行きますねと言われ、すぐにチャイムが鳴りました」

どうやら彼女はドアの前で電話をかけていたようだ。麻里さんは大輔さんに連絡をとろうとしたが、ドアをドンドン叩かれ、近所の手前もあって開けてしまう。

このあと大輔さんの妻を名乗る女性と対峙することになった麻里さん。突如の話し合いの顛末、その後の彼女を襲ったアクシデント、大輔さんとの気になる行く末などは、<【後編】「あなたが誘惑したんでしょ」不倫相手の妻に責められ“流血沙汰”に…37歳女性、意外な決断>で詳述する。

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