あと数年で還暦を迎えるわたしは…

さてさて、そんなこんなで三人の息子達のこれからは、いよいよ本格的な巣立ちの時期になることは間違いなかろう。

わたしはあと4年足らずで還暦を迎える。60歳。一周まわって0歳になれるような気がする。

どうやって生きていこうかな~。

仕事は変わらず頑張っていきたい。今回こうして書くお仕事を単発ながら頂けて、本当に楽しかった。長男が言っていたように、今の時代、発信の仕方はいくらでもあるので、仕事として肩ひじ張らずとも、書くことは続けてみようと思っている。そして再び世に問う場を頂けたときには、きちんと真っすぐ発信できるようにしておきたい。

連載16回でお伝えしたように、書くこと、考えを言語化することは、メンタルを健やかに保つための大事な「作業」であり、もしそれが幾ばくかどなたかのお役に立てれば、それはわたしにとって「救い」なのである。

そしてまずは昨年より取り掛かっている事業を頑張ろう。洗顔石鹸も無添加で自然由来の成分たっぷり、自信を持って多くの方にお勧めできる商品だ。一人でも多くの方に晴れやかな笑顔をお送りできるよう広めていきたい。それと並行して事業を頑張って拡大し、いつか世の中に恩返しできるような仕事に取り組んでいく、それが今の起業家としての夢である。

心のケアの重要性を感じ、精神対話士の資格を取りながら、「すべての人に居場所を作りたい」と開店したイタリアンバール。開店から5年経ったときにコロナの直撃で2020年に閉店を決意した 写真提供/杉山晴美

メンタルケアの仕事は始めて今年でまる10年になった。これからも、ココロが苦しくなったとか、どうしていいかわからくなったとか、病気とかじゃないけれどとにかく辛いとか、そんなときに、こんなこと話していいのかな、など思わず、縁側の陽だまりでちょっと愚痴をこぼすくらい気軽に話ができる場を作っていきたい。ライフワークとしてそんな想いに寄り添えるよう、わたし自身も精進していきたいと思う。

仕事ばかりではない、楽しいと感じられることをもっと増やしていけたら嬉しい。
ちょっとしたことでも良い。幸せだなあと感謝できる気持ちをずっと持ち続けながら生きていきたい。

美味しいものを食べたとき、楽しい仲間と大笑いしたとき、美しい景色を観ることができたとき、自然の中でスポーツしているとき、ああ幸せ~と感じる感性を大切に、日々を送っていこう!

これからは体力的には少しずつ老いていくのかもしれないけれど、ココロはいつまでも透明感を失わないように、もちろん女性としても。
恋もまだまだしたいし! ワクワクドキドキするような、見ているだけでルンルンしてしまうような、そんな大好きなひとが居ると、毎日絶対楽しいに決まってる!

天の夫にどんどん焼きもちもやかせたい。そのためにも健やかで美しくいられるよう、この辺りは更なる精進が必要そうだ。もっともっと頑張らねば(笑)。

取り巻く環境は、これからもどんどん変化していくだろう。困難な状況にも、まだまだ見舞われるかもしれない。
それでも、今まで生きてきたように、柔軟にものをとらえ、広い視野を持ち、しなやかな強さで乗り切っていこう。
夫が、もう人生十分楽しんだでしょ、そろそろこっち来いや! と迎えに来るその日まで、精一杯生き切ってみようと思う。安全で平和な世界を祈りながら。

2002年7月末、暮らしていたニュージャージーから、マンハッタンをバックに撮影した。かつてそこにあったワールド・トレード・センター・ビルはない 写真提供/杉山晴美
2021年9月、ほぼ同じ場所にひとりで立った晴美さん。かつてワールド・トレード・センター・ビル2つが立っていた場所には、「ワン・ワールド」のビルがそびえている 写真提供/杉山晴美

【杉山晴美さん連載「あの日から20年」は2021年9月11日が一応の最終回となります。このあと、実際20年後のNYを訪れた晴美さんからの率直な思いもお伝えいただく予定です】

杉山晴美さん連載「あの日から20年」を最初から読む

【#1 あの日前編】「「無事でいて!」2001年9月11日、NYでテレビに向かって叫んだ日の話」
【#1 あの日後編】「夫は帰らなかった…2001年9月11日アメリカ同時多発テロの翌日見たもの
【#2 捜索前編】「一度避難していた?「アメリカ同時多発テロ」行方不明の夫の「当日の行動」
【#2 捜索後編】「「アメリカ同時多発テロ」振り回される誤情報・行方不明の夫の両親との対面
【#3 決意前編】「9.11テロで行方不明の夫探し…妊娠4ヵ月の妻を襲った「突然の出血」
【#3 決意後編】「飛行機突入2分前、夫は80階にいた――米同時多発テロ行方不明者妻が見た「現実」
【#4 前編】「911テロで夫は行方不明…事件4週目の「追悼ミサ」、3歳の長男の反応
【#4 後編】「日本人の遺体が見つかった…アメリカ同時多発テロ行方不明の夫「退職」の意味
【#5 前編】「アメリカ同時多発テロで行方不明の夫のことを、3歳長男に話した日の話
【#5 後編】「「子供たちを育てていかなければ」夫は911テロで行方不明…3ヵ月後の妻の決意
【#6 前編】「「空でお雑煮食べてるよ」アメリカ同時多発テロ・夫が行方不明のまま迎えた元旦の話
【#6 後編】「10年目の結婚記念日、911後に夫不在で迎えた「3児の母」が思ったこと
【#7 前編】「結婚10年を目前に夫が行方不明…911犠牲者の妻が振り返る「22歳の出会い」
【#7 後編】「母ひとり娘ひとりの妻のため夫が姓を変え…911犠牲者の妻が考える「夫婦」とは
【#8 前編】「夫が行方不明になり5カ月…アメリカ同時多発テロに翻弄される妻から「夫への手紙」
【#8 後編】「夫はテロで行方不明、3歳と1歳の子もいる…妊娠9ヵ月の妻が決断した「出産」
【#9 前編】「アメリカ同時多発テロの「報復」で戦争勃発…犠牲者の妻が考えたこと
【#9 後編】「「犠牲者」の夫だったら何と言う?911後のアフガン戦争を子供たちにどう伝えるか
【#10 前編】「妊娠4カ月のとき911テロで夫が行方不明に…3人目出産の日の「奇跡」
【#10 後編】「過去2回の難産…アメリカ同時多発テロから半年後の出産、感じた「夫」の存在
【#11 前編】「夫は行方不明のまま…911から半年後「メモリアルデー」に生まれた子につけた名前
【#11 後編】「みんなの想いが名前に…アメリカ同時多発テロ・夫が行方不明の中での出産に思うこと
【#12 前編】「911テロで夫が行方不明のまま出産…直後に「夫の遺体」が確認された日のこと
【#12 後編】「4歳2歳0歳の子たちと迎えた「夫の葬儀」…911から7ヵ月、妻の覚悟
【#13 前編】「観戦予定だった…911で犠牲になった夫の「2002サッカーW杯チケット」
【#13 後編】「アメリカ同時多発テロ「夫の葬儀」を終え…4歳2歳0歳と行った「帰国の準備」
【#14 前編】「「ぶーちゃ、また来るからね」アメリカ同時多発テロ・3人の子と来た夫のいる「現場」
【#14 後編】「4歳2歳0歳連れて帰国…911テロで犠牲になった夫の誕生日に妻が思ったこと
【#15 前編】「9月11日から1年…日本に帰国した「アメリカ同時多発テロ遺族」の私がやったこと
【#15 後編】「「お父さんテロで死んじゃったの?」911から1年の日、4歳の息子が直面したこと
【#16 前編】「夫が犠牲に…アメリカ同時多発テロの翌年から、なぜ私は想いを書き続けたのか
【#16 後編】「手記がドラマ化…「アメリカ同時多発テロ」犠牲者の妻が感じた「伝える意味」
【#17 前編】「「親の死」を子に伝えるには…3歳のとき実父を亡くした911犠牲者の妻が思うこと
【#17 後編】「中学生の長男が手記の読書感想文を…911犠牲者の妻が感じた「夫の存在」
【#18 前編】「911の犠牲者の妻が、2011年3月11日東日本大震災の日に起こした行動
【#18 後編】「「親の死」を子に伝えるには…3歳のとき実父を亡くした911犠牲者の妻が思うこと
【#19】「アメリカ同時多発テロ遺族「母と息子3人」911から10年超えて見た「新たな夢」
【#20 前編】「「子供依存」への恐怖、実母のがん…アメリカ同時多発テロ犠牲者の妻の決意
【#20 後編】「アメリカ同時多発テロ遺族「母と息子3人」911から10年超えて見た「新たな夢」
【#21 前編】「すべての人の居場所」を…911犠牲者の妻、50歳でイタリアンバール開店の挑戦
【#21 後編】「アメリカ同時多発テロ犠牲者の妻を支えた母の最期を、「居場所」で見送った日のこと」
【#22 前編】「911を乗り越え「居場所」として作った飲食店…5年目に襲いかかった新型コロナ
【#22 後編】「飲食店開店5年目でコロナが…アメリカ同時多発テロ犠牲者の妻「決断」の理由