勉強し続ける三男

さあて、問題は三男?……うーむ、ある意味一番問題ないような? いややはり問題大有り? 見る人が見たら、ノー問題なのかもしれないが、とにかく大学に入学してから、勉強しかしていない。そしてほとんど誰とも接触していない。

大学が決まったと同時にコロナが蔓延し、入学式もなく、サークル活動も出来ず。不要不急の外出は控えてくださいだの、会話も離れてしましょうだの、飲み会はもってのほか、友達の家に集まることも極力やめてほしい、そんな言葉を言われ続けた1年半。大学生活をひとつも謳歌していないわけで、彼の楽しみとはいったいなんなのか? と思ってしまう。

リモート授業をひたすら真面目に受け続け、テストだレポート提出だと、本を積み上げて勉強ばかりしている姿は、大学のスキーサークルに没頭し、そこで夫と出会ったわたしには異常な状態にしか見えず、かなり問題な気がしてしまう。
少しは外に出なよ、とか、遊びに行ってみたら? と声はかけるが、じゃあ誰とどこ行けばいいの? なんてそんなかわいいセリフは言わないが、内心そう突っ込んでいるのだろう。無言でぷいっとそっぽを向き、また何か勉強道具を開いている。

とはいえ、もともとお笑いが好きで「ギャクセン半端ない!」と中高時代の部活仲間などからはよく言われ、ギャグセンス、笑いのツボをつくワードセンスで一目おかれていたようだ。

実際わたしの前でも、口数は少ないのだが、たまに口を開くと、いったいどうやったらその返し思いつく? というくらい絶妙な言葉を一言選んで返してきて大笑いさせられる。今も勉強している合間にどうやらおかしな動画をみているらしく、一人で大笑いしていたりする。楽しいことはないようにみえているが、案外、笑える動画を見て本人はそれなりに楽しくて、そして人知れず笑いのセンスを磨き続け、コロナが明けて人と接触するようになったら、さらなる爆笑をとるために備えているのだろうか?

とまあ、兄二人に比べ、多くを語らない三男なので、この先どうなっていくかわからないことも多いが、すでに目指している職業があるらしい。先日夏休みに入り、テスト期間は終わったはずなのに、なにやら勉強をまた始めていた。自分の専門の学部とは異なる勉強をしないとならないと、教材を開いているのだ。ひゃー、なんと、もうしっかり将来への勉強を本格的にはじめているようだ。

こんな三男、本当に心配ないのだか、夫と出会った大学時代、スキーサークル活動に没頭していた母としてはなんとも微妙で、どうしたものか考えてしまうが。ああもうこれも天の夫に頼んでおこう。

もっと自由に動けて友達と遊べる時期がきたら、これからの人生を謳歌できますように! かあさんも見守っていくから、これからもギャグセンにさらに磨きをかけて、笑いに満ちた人生をおくっておくれ!

2002年3月11日、911から半年がたった記念日に誕生した三男。サークル活動にあけくれていた母からしたら、ずっと勉強していることに心配してしまったりもする 写真提供/杉山晴美