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70代で「家族の介護」を“生きがい”にした人を待ち受ける「残念な晩年」

和田 秀樹 プロフィール

「介護廃人」になる可能性も?

介護は3年続くのか、5年続くのか、それとも10年続くのか、終わりのわからないものです。それだけの期間、ずっと自分の時間を介護に注いでいると、これまでの友達とは縁遠くなりますし、趣味もつくれず、娯楽の時間も皆無になります。

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そうした生活が続くと、当然、精神的にも追い詰められてきて、メンタルを害することもあります。

精神的にきつくなってくると、在宅介護をしていても、要介護者に対して暴言などの虐待行為をしてしまうケースも出てきます。在宅介護をする家族の3~4割の人が、暴言などの虐待経験があるというデータもあります。

70代は体力的にも若いときより落ちてきていますから、介護にのめり込めばのめり込むほど、身体を壊してしまうリスクも高まります。

介護を生きがいにするということは、まず、介護者の心身を壊しかねない危険性があるのです。

そして介護を生きがいにしてはいけないもっとも大きな理由は、介護していた家族が亡くなったあと、その介護者が一気に衰えてしまうという点です。70代後半や80代まで介護に明け暮れていると、介護していた家族を見送ったあと、今度、自分が何もすることがなくなってしまうのです。

 

70代のうちから仕事をしていたり、ボランティアなどの社会参加や、趣味の活動などをしていた人は、80代でもそれを続けている場合が多いものです。

しかし、いままで介護だけで、何もやってこなかった人が、80代から何かを始めようとしても、それはかなり難しいことです。結局、家族を見送ったあとは、何もせず毎日過ごすようになり、介護廃人のようになって老いてしまうということがよくあるのです。

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