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いいとこどりのデジタル庁は、結局「みずほ銀行」になっていくのか

役所が民間に関わるとろくなことがない

デジタル庁が始動するが……

9月1日にデジタル庁が設置された。この日本の新しい行政機関の主任大臣は内閣総理大臣とされ内閣に設置される。

平井卓也デジタル大臣

また、「デジタル庁は行政におけるデータのやり取りの迅速化や、デジタル化による手続きの迅速化などを目指す。さらに、マイナンバーカードの普及、健康保険証や免許証との統合など国民側のDXとの相乗効果により、利便性の高いデジタル社会の構築が目的」ということだ。

耳障りの良い話だが、結局「話だけで終わる」危惧は無いだろうか?それどころか、3月15日公開の「みずほが落ちて、りそなが浮上…『メガバンク勢力図』がいよいよ変わるかもしれない」で述べた、今年6度目のシステム障害を起こしたみずほ銀行のような惨状に陥る恐れもある。

もちろん、みずほ銀行の場合は第一勧業銀行、富士銀行および日本興業銀行の「寄り合い所帯」で、強力な司令塔が無かったことが混乱の原因と考えられる。

だから、内閣(総理大臣)の権限でデジタル庁をトップに中央集権型で「構造改革」を図るという考え方自体は否定するようなものではないように見える。

しかし、その「デジタル庁」に「リーダーになりうる力」があるとは思えない。まず、7月22日公開の「無策の犠牲者となった飲食店、菅政権は全体主義を導くのか」、1月15日公開の「大丈夫? 二階俊博の顔を見すぎる菅首相、それでも他にいないのか」などで述べてきたような混迷を深めた菅政権の問題があった。このような政権の内閣がデジタル庁とともに伏魔殿である行政の「構造改革」などできるはずがないと思っていた。

それでは、政権が交代したらデジタル庁は力を発揮できるのか? 全くそのようには思えない。

デジタル庁は600人規模で発足させ、そのうち200人ほどが民間からの登用だとされる。民間の力を行政に活用するのは好ましいことだが、「政府(公共)と民間が融合した組織」は、NHKに代表されるように「公的な責任をできるだけ回避し、民間の自由さで儲けよう」として「いいとこどり」を志向するケースが多い。

 

平井卓也デジタル改革相は8月27日の記者会見で、出身企業への便宜供与などを防ぐため外部有識者からなるコンプライアンス委員会を設置したと述べている。

発足前から「利権」が心配されているのは、組織そのものの構造問題ともいえる。

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