2021.09.11
# ライフ

急増する「墓じまい」でトラブルを引き起こす「離檀料」…気になる“その相場”

地方の過疎化と少子高齢化にともない、近年、急増している「無縁墓」。満足に世話のできない遠方の墓を持てあまし、元気なうちに「墓じまい」をする人も多いという。そのとき問題になるのが、寺に支払う「離檀料」だ。中には法外な離檀料を求められるケースもあるという。トラブルを避けるにはどうすればよいか、著書『「墓じまい」で心の荷を下ろす』を出版した宗教学者の島田裕巳氏にアドバイスをいただいた。

増え続ける無縁墓と改葬

墓じまいを終えた人は、ひとまずホッとしていることでしょう。

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墓があれば、その墓を守っていかなければなりません。

守るためには、管理料を払い続けなければなりませんし、墓参りをして、その墓を掃除する必要もあります。

その際に、墓がどこにあるかで、しなければならないことが変わってきますが、地方自治体の墓地や民間霊園にあるというなら、管理料を支払い、墓自体の掃除をすれば、それで墓についてやるべきことは終わります。

ところが、墓が寺の墓地にあるというなら、事情は変わってきます。それは寺の檀家になっているということです。寺は寺檀関係を結んだ菩提寺になります。管理料を支払うだけではなく、寺の建物を修理するなどの際には、檀家がそれを負担しなければならないこともあります。

そうした面倒を避けたいがために、現在では墓じまいをする人たち、あるいは家が増えています。

墓じまいは、その墓の管理者が自発的に行うものです。

それに対して、管理する人間がいなくなる、あるいは、意図して管理を放棄するケースもあり、その場合には、墓が放置され、「無縁墓」になっていきます。

無縁ということばは仏教に由来するもので、本来は、仏の教えに縁がないことを意味します。有り難い教えに接してない、それが無縁です。そこから転じて、現在では弔ってくれる縁者がいない死者のことをさします。

厚生労働省による「衛生行政報告例」には、無縁墓になった数や(遺骨を新たな墓や納骨堂に納めなおす)改葬の数が示されています。

 

無縁墓になって撤去された数は、2009年度で2675件でした。それが2018年度では4033件と増えています。およそ1.6倍になったことになります。

改葬の件数の方は、2009年度で7万2050件だったのが、2018年度では11万5384件に増えています。こちらも、およそ1.6倍に増えています。

改葬は、古い墓の墓じまいを伴うはずですから、無縁墓として処理されたものを加えると、2018年度では12万件近い墓じまいが行われていることになります。

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