新型コロナウイルスが感染爆発を続ける今、報道で最も注目されている話題と言えば、“子どもの感染について”ではないだろうか。特に8月下旬に入ると、各メディアは一斉に子どもの感染にまつわるニュースを報じるようになった。

そのきっかけは、8月18日に報じられた『親子3人、自宅療養中に40代母親が死亡』という痛ましいニュースだ(亡くなった母親には糖尿病の基礎疾患があったと報告されている)。日ごとに自宅療養者の数が激増している状況で、これをきっかけに家庭内感染の怖さや、予防策、そして子どもの感染について一気に注目が集まったといえるだろう。

さらに、デルタ変異ウイルスの感染拡大により、子どもの感染者数が従来のコロナウイルスに比べて格段に増え、脅威を感じるような内容の報道が日々なされている。子どもたちの夏休みが終わり、学校再開のタイミングだからこそ知っておきたいことではあるが、一方で“子どもの感染”についての情報が溢れ過ぎているがゆえに、不安を覚える保育者も多い。

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実際、この空気に煽られるように「子どもが感染してしまったら…」「重症化率は?」「怖いから登校させたくない」「また休校?」「休校になったら預け先が…」など、疑問と不安の声は絶えない。

そこで今回は、子どもの感染や重症化について、ワクチン接種のことをはじめ、新型コロナにまつわる最新情報を発信している『こびナビ』副代表の医師・池田早希先生に取材し、前後編に分けてお届けする。池田先生は2021年6月までアメリカの小児病院で新型コロナに感染した子どもたちの治療を最前線でおこなってこられた(現在は日本に帰国)。

前編は、デルタ変異ウイルスと子どもの感染について。新型コロナ感染についての情報が溢れる今だからこそ、冷静になって正しい情報に触れ、少しでも不安を安心に変えて、今後に備えられればと思う。また、池田先生ご自身にも9歳の息子さんがいらっしゃる。子をもつ親としてこの局面をどう捉えているのか…という点にも注目し、お話をお伺いし、Q&A方式でまとめた。

池田早希医師 (9歳男児の母)
小児科専門医、米国小児科専門医、アメリカ熱帯医学学会認定医。
千葉大学医学部卒業後、沖縄県立中部病院、神奈川県立こども医療センターを経て、2015年に渡米。ミネソタ大学小児科でレジデンシー、ベイラー医科大学・テキサス小児病院 小児感染症科フェローシップ修了。2019年よりロンドン熱帯衛生大学院にて疫学修士課程所属。アメリカ・ヒューストンの小児病院に2021年6月まで勤務。
こびナビ」副代表 Twitter:@covnavi Instagram:@covnavi