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夫が死んだあと、認知症の妻が「絶望の老後」に陥らないために、今からやっておくべきこと

2025年には国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という、超高齢化社会に突入する日本。本稿の前編では、妻が認知症になり生活費がおろせなくなった夫の例を紹介した。後編では、そんな事態に陥るまえに、いまから備えておくべきことを紹介する。

重度になれば何も分からなくなる

まず足を運ぶべきは地域包括支援センターだ。通常の介護が必要になった場合と同様に、担当のケアマネを付けてもらい、介護方針を相談する。

最初は、身の回りのことはなるべく本人にやらせて、認知能力の衰えを少しでも遅らせる。入浴や排泄が難しくなったり、徘徊が始まったりしたら、地域のデイサービスを積極的に利用しよう。

「介護サービスを利用したい場合は、要介護認定が必要です。認定が下りるまで1ヵ月ほどかかるので、役所の介護保険課に申請書を出して、並行してケアマネに介護計画を相談し、事業所の選定をお願いするとスムーズでしょう」(前出・山川氏)

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たとえば、食事や排泄に介助が必要なら「要介護3」と認定されるが、この場合、介護サービスの平均自己負担額は月額1万5600円ほど。介護ベッドや車椅子も、介護保険を使って月々約1000円でレンタルできる。

アルツハイマー型の認知症の場合、発症から亡くなるまでは平均8年。重度になると、連れ合いや家族のことがわからなくなったり、性格や行動が激変してしまう。

福岡県の川西義徳さん(80歳、仮名)は、2年前に認知症の妻を自宅で介護して看取った。だが、特に終盤の半年は凄絶だったと振り返る。

「身の回りのこと全てが自分でできなくなるだけでなく、弄便が始まってしまった。部屋や廊下の壁と床に、ビニールの保護シートをびっしり貼って何とか凌ぎました」

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