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9月2日 物理学者フレデリック・ソディ誕生(1877年)

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1877年の今日(9月2日)、放射性崩壊などの研究で知られるイギリスの物理学者フレデリック・ソディ(Frederick Soddy, 1877-1956) が誕生しました。

 

イングランド南東部・イーストボーンで生まれたソディはオックスフォード大学で学位を取得し、その後1900年からはカナダのマギル大学に移り、アーネスト・ラザフォード(Ernest Rutherford)のもとで放射能の研究を行いました。

そこで彼は、放射能は物質の化学的な変化が原因ではなく、原子よりも小さな原子の構成要素のが崩壊することによって起こるという説を提唱しました。

その後、彼はこの「原子よりも小さな構成要素」の正体を突き止めるため、当時その道の権威として名を馳せていたウィリアム・ラムゼー(William Ramsay)と共同で研究を行い、そこでラジウムの崩壊時にヘリウム元素が放出されることを突き止めました。

フレデリック・ソディ(Frederick Soddy, 1877-1956) photo by GettyImages

放射性崩壊とは原子核が電磁波などを放出して別の原子核に変わる現象のことで、主にα崩壊、β崩壊、γ崩壊などがありますが、ソディとラムゼーが発見したヘリウムが放出される現象はこのうちのα崩壊に当たります。

α崩壊は原子核から陽子2個、中性子2個で構成されるヘリウム4の原子核が放出されるもので、例えばポロニウム210がα崩壊を起こすと安定な鉛206となります。

その後、ソディの研究は中性子の数を減らして陽子の数を増やすというβ崩壊にも及び、彼はこれらの放射性崩壊によって原子番号がどのように変化するのかという変化規則を発見します。

そして1910年、これらの研究から彼は原子核中の陽子の数は同じだが、中性子の数が違うという、いわゆる「同位体(isotope)」の概念を見出しました。

ちなみに、同位体の中でも中性子の数と陽子の数のバランスが悪く、放射能(自発的に放射線を放出する原子核の性質)を持つもののことを放射性同位体と言います。

これらの同位体に関する業績によってソディは1912年にノーベル化学賞を受賞しています。

ちなみに、彼とともに研究を行なったウィリアム・ラムゼーは1904年に希ガス元素の研究でノーベル化学賞を、アーネスト・ラザフォードは1908年に放射性崩壊の研究で同様にノーベル化学賞を受賞しています。

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