マンガ/アキヤマ香 文/FRaU編集部

知らないうちに制限かけてない?

「もう若くないから」「子供がいる母親がこんなんじゃダメだよね」「あの年齢にもなって、まだあんなことをしてるなんて……」

こんな言葉を耳にしたことはありませんか? 知らず知らずのうちに年齢や環境・状況の枠の中に自分や他人を当てはめて、制限をかけてしまうことってないですか? でもその“ラベリング”って、一体誰が決めたものなのでしょうか……?

そんな疑問を読者に投げかけ、これまでの生き方を振り返るきっかけを与えてくれるのが、講談社BE・LOVE編集部で連載中の漫画『いま「余生」って言いました?』

(c)アキヤマ香 『いま「余生」って言いました?』/講談社

「アラフォー」で「ママ」が恋愛をするなんてみっともないから「しない」と考え、会社でも出世は望まず「おかん」ポジションに徹するなど、何かと物事をカテゴライズし「世間体良く」生きることをを第一に考え過ごしている、高2の息子を持つ39歳のシングルマザー・玲奈は、子育てもだいぶ落ち着いてきて、もう「余生」を送っているような気分でいた。

(c)アキヤマ香 『いま「余生」って言いました?』/講談社

そんな折、80歳近い祖母の恋愛が発覚し、玲奈はある決意をする。その後、学生時代の想い人と偶然の再会を果たし、会社の新入社員には思いもよらぬ「衝撃の言葉」を伝えられて……!?

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そんなストーリーから始まる本作ですが、現実の世界でも、自ら無意識のうちに身なりや立ち居振る舞い、趣味や恋愛などを世間で一般的といわれる枠に当てはめて、「こんな私がこんなことしてちゃダメだよね」と制限してしまうことって結構多いのではないでしょうか。主人公の玲奈の姿に思わず「わかる……」と共感してしまう人もいるはず。

本作を読み進めていくうちに、「その枠ってそんなに重要?」「はたしてそれは本当にいけないことなの?」と、「今まで絶対的だと思っていたその枠も実はそんなに大切なことではないのかも?」と考えが翻させられるかもしれません。

(c)アキヤマ香 『いま「余生」って言いました?』/講談社

著者のアキヤマ香さんはどのような思いでこの作品をご執筆され、どんなメッセージを読者に伝えたいと考えているのでしょうか。そんな素朴な質問にお答えいただきました。

ーーこの作品が生まれたきっかけやどんなことを思いながら描かれたのかを教えてください。

「前作品『長閑の庭』でもあったのですが、『普通』ってなんだろうと考えることがよくありました。『普通』というものも一つのカテゴリー分けだと思います。それで安心したり便利な時もあれば、それが足枷になる時もある。歳をとると『いい歳して……』とよく聞きますし、たまに自分でも言う時もあります。でも本当にそれは『いい歳して』恥ずかしいことなのか自問自答します。

人は区別することはなくならないと思いますが、歳、性別、〜系……いらないカテゴリー分けがあったら取り払って気持ちが軽くなればいいなと思いました。それと、恋ができる環境にあるなら、いくつになってもしていいんじゃないかなという思いもありました」

ーー本作品を読者にどのように楽しんでいただきたいですか?

「先に色々とカテゴリー分けについて書いていますが、読者の方には自由に読んでいただきたいです。自分はどうだったかしらとか思いながらでもいいですし、主人公に共感してもしなくても構いません。『この男性好きだわー! 嫌いだわー!』も大歓迎です。こう読んでほしいというのはありません。それこそ一応『女性マンガ』とカテゴリー分けされていますが、老若男女に自由に読んでほしいと、今までのどの作品でも思っています。あ、主人公・玲奈の息子の修は可愛がってもらえたら嬉しいです(笑)!」