「テレワーク」中に投資、社内恋愛、転職活動…自宅で実際に起きている「ヤバい事態」
「会社に戻りたい」という人も…「出勤者数の7割削減を」—。小池百合子都知事はそう言うけれど、テレワークはそれほど簡単にできるわけじゃない。やればやるほど会社や社員が壊れていく。そんな「現実」が、そこにはある。
部下が信用できない……
「自宅の寝室でテレワークをしていた時のことです。部下の女性社員とオンラインで話をしていたのですが、妻がいきなり寝室に入ってきました。イヤホンを使っていなかったので、女性の声がすることを不審に思った妻が突撃してきたのです。
慌ててパソコンを閉じると、激昂した妻から『浮気相手じゃないのか!』と激しく責められました。『そんなわけがない』と必死で説明しても聞く耳を持ってくれない。大ゲンカになってその日は仕事になりませんでした」

こう嘆くのは、オフィス機器メーカーで商品開発部長を務めるAさんだ。
まったく収まる気配がないコロナ禍の中、企業に対し、政府や東京都などの自治体からは、「テレワークを推進せよ」との圧力が高まっている。
都が発表したデータでは、都内企業のテレワーク実施率は今年5月時点で過去最高の約65%を記録した。多くの企業が表向き、感染対策のためにテレワークを導入していることが窺える。
しかしその一方で、さまざまな「現場」からは、「テレワークを続けるのは難しい」「本当はやりたくない」という本音も漏れてきている。
それはなぜか。冒頭のAさんの証言にあるように、自宅に籠もることが多いテレワークでは、思わぬトラブルが発生してしまう。会社にいれば起こらないような事件が頻発し、生産性が上がるとは言い難いからだ。
大手広告代理店で管理職を務めるBさんがこう愚痴をこぼす。