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2度目のワクチン「効果が切れる」のはいつか…? 本物の「医療崩壊」がいよいよ起こるとき

本物の「医療崩壊」が起こるとき

五輪の金メダルラッシュで浮かれたのも束の間。現実に目を向ければ感染拡大が異次元の様相を呈している。さらに恐ろしいことに、ワクチン接種済みでも感染が広がることも明らかになってきた。

感染予防効果が急低下

7月初旬、アメリカ・マサチューセッツ州バーンスタブル郡で大規模な新型コロナウイルスのクラスターが発生した。数千人の観光客が訪れたイベントでのことだ。

感染者数は469人だったが、驚いたことにそのうち346人は、規定回数のワクチン接種をすでに済ませていた。実に74%の割合である。コロナウイルスがワクチンをものともせず、巧みに勢力拡大していることが明らかになった。感染者の検体を調べたところ、9割が日本でも流行中のデルタ株だった。

「ブレイクスルー感染」—コロナに関する新しい言葉が注目を集めている。2度のワクチン接種を受けたにもかかわらず、感染してしまうことを示す用語だ。

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日本より早くワクチン接種を進めてきた欧米各国では、このブレイクスルー感染が急増している。米疾病対策センターは7月19日、ワクチン接種したにもかかわらず、入院・死亡した例が5914例あったと報告した。そのうち75%は65歳以上の高齢者だった。

また米カリフォルニア州ロサンゼルスでは、6月の新規コロナ感染者のうち約2割が、ブレイクスルー型だと明らかになっている。

ワクチンさえ打っておけば、コロナに感染しない。たとえ感染しても、入院するような重症になることはない—そんな旧来の見通しは甘すぎることが明らかになりつつあるのだ。

ワクチン接種がいち早く進んでいる国イスラエルでは、さらに恐ろしい数字も出てきた。同国の保健省によると、米ファイザーのワクチンによる感染予防効果が94%(5月時点)から64%(6月時点)に急低下したというのだ。

わずか1ヵ月で何が起きたのか?効果低下の理由は2つ考えられる。1つは、感染力が高くブレイクスルーを起こしやすいデルタ株が急拡大していること。そしてもう1つが、ワクチンの効果が早くも切れ始めているのではないか、という疑いだ。

イスラエルでワクチン接種が始まったのは昨年の12月19日。半年が経過して、2回の接種で作られた中和抗体の力が弱まってきたことが考えられる。

臨床ウイルス学が専門の北里大学特任教授・中山哲夫氏が解説する。

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