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# 自衛隊

日本の「アフガン退避作戦」が出遅れた原因…「自衛隊法」という大きな障壁

自衛隊がもっと機敏に動ける法整備を

諸外国に出遅れた日本の対応

イスラム過激派組織イスラミック・ステート(IS)の自爆テロと米軍の報復で情勢が一段と緊迫するアフガニスタンで今日(8月31日)、米軍が撤収期限を迎える。現地では、自衛隊機がアフガニスタンの首都カブールの国際空港に到着したのと同じ26日、ISが米兵13人を含む180名前後を死亡させる自爆テロを起こした。

そして、28日には、米軍が報復措置として、タリバンとも衝突してきたISの拠点があるナンガルハル州を空爆。テロの計画立案者ら2人を殺害、1人を負傷させたと米国防総省が発表し、さらなるテロの危険も高まっているという。

本稿執筆段階(8月29日)で、日本が迫られているのは、本当に救出活動を続けるのか、仮に続けるとすれば、空路以外の有効な手立てを確保できるのかという難しい判断と政治決断だ。

厳戒態勢が続くカブール国際空港/photo by istock
 

8月15日のカブール陥落以降は、特にデリケートな事態に陥り、日本政府が不用意な対応をすれば、現地に残る邦人や日本への退避を望むアフガニスタン人がタリバンやISによるテロ攻撃のターゲットにされかねない状況だったと推察される。

このため、政府の情報公開が限定的にならざるを得なかったことも理解できる。そうしたデリケートな状況がまだ続いているのも事実だろう。

しかし、この間の動きを振り返ると、明らかに、日本は情報の収集が不足しており、自衛隊機の現地派遣で、G7(主要7カ国)諸国はもちろん、その他のヨーロッパの国々や韓国に大きく出遅れた。この出遅れが今日までの救出活動に大きな影を落としたことは否定できない。

将来、同じ轍を踏むことは許されない。事態がある程度落ち着いた時点で、改めて、日本の有事対応がなぜこれほどお粗末なのかを総括して、一層の流動化が懸念される世界情勢に備えることが不可避になっている。

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