2021.08.27
# サッカー

大迫ら「Jリーグ復帰勢」の活躍を難しくしている、欧州との「見えない違い」

後輩の「モデルケース」になれるか?

10年前にオシムが放った警鐘

イビチャ・オシムのあの言葉は、今も胸に焼きついている。

2010年5月30日、南アフリカワールドカップに向けてスイス・サースフェーで事前合宿中だった日本代表はオーストリア・グラーツに移動してイングランド代表と強化試合を行なった。視察に訪れたオシム前監督の会見が別会場でセッティングされ、その最後に彼はいつもながらの静かな口調でこう述べた。

「残念なのは高原(直泰)がこの場にいなかったことだ。彼にとってはドイツでプレーすることがチャレンジだったが、日本に戻って“なぜブンデスリーガで活躍できたか”を証明してほしかった。高原だけではないですよ。今(中村)俊輔だって同じ境遇にある。

どんな環境にあっても、自分がいいサッカー選手であることを示し続けることがチャレンジ。海外での活躍を日本に戻って続けることがどれほど難しいか。それを乗り越えられるなら、J(リーグ)のレベルはもっと上がりますよ」

元日本代表監督のイビチャ・オシム氏「Photo by gettyimages」
 

オシムジャパンでも主力として活躍した高原は2008年1月にフランクフルトから浦和レッズに移籍して約6年ぶりに国内復帰を果たしたものの、絶対的な地位を築けないまま代表からも遠ざかってしまった。長年、欧州の地でプレーした選手が日本に戻って輝きを放ち続ける時代が来なければ、Jリーグのレベル自体も上がらない。オシムはそう警鐘を鳴らしたのだ。

大迫勇也、衝撃のJリーグ復帰

長谷部誠、川島永嗣、本田圭佑、長友佑都、岡崎慎司、香川真司、吉田麻也……。日本サッカーの顔にもなってきた彼らはもう10年以上も海外で戦っている。長谷部のようにドイツ一筋の選手もいれば、本田のように世界各国のリーグを渡り歩いている選手もいる。

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