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数学嫌いは錯覚⁉ 脳のクセからみた「 苦手克服の第一歩」

カオス理論の権威が説く「数学入門」

算数はまだ良かったけど、数学の授業が進むにつれて何をやっているのか分からなくなっていった……という人は多いのではないでしょうか。

数学者でカオス理論の権威である津田一郎先生は、「数学が苦手というのは錯覚です」とおっしゃいます。なぜ苦手だと感じてしまうのか、その根っこにあるものを理解し、少しずつステップを踏んでいけば、「数学は誰にでも好きになれる学問」だというのです。

津田先生の新刊『数学とはどんな学問か? ~数学嫌いのための数学入門』(講談社ブルーバックス)から、数学嫌いを克服するための最初の一歩について、ご紹介しましょう!

数学教師が数学を教えるのが下手なわけ

「数学は誰でも分かる学問だ」と言ったら、皆さんはびっくりするでしょうか。

数学が好きな人や得意な人ならいざ知らず、「数学と聞いただけでめまいがする」という人や「数学は私とは一切関係ございません」などと思っている人は、数学が誰にも分かると聞けば、「それならなぜ私は数学嫌いになったのだ」との思いを強くするでしょう。

「数学が嫌いだ」「数学が分からない」という感想を持つ人の中には、「学校の数学の授業が嫌だった」という人が意外に多いようです。私も大学の数学教師を何十年もしてきましたので、そういわれると忸怩たる思いはありますし、確かに数学教師の中には、数学は好きだけれど数学を人に教えることが上手ではないという人が多いことも否定できません。

【写真】数学授業苦手学校の数学の授業が苦手だった人は少なくない photo by gettyimages

前回の記事でも少し触れたように、数学という学問を一言でいえば「誠実さ」ということに尽きるでしょうから、その数学と付き合うには、やはり誠実に数学と向き合うことが必要なのです。

そうすると、自然と、世間一般の常識からは少々ずれてしまうこともいたしかたない、と思えるのです。しかしここでは、数学教師の問題はひとまず置くことにしましょう。もっと大事なことがあるからです。

大事なのは、数学の本質を知ることです。「数学がどういう学問か」ということの誤解が、けっこう多くの人の中にあると私は見ています。その誤解が、数学嫌いや数学が分からないという錯覚(!)を生んでいる根本ではないかと思えるのです。

このたび講談社ブルーバックスより上梓した『数学とはどんな学問か?』で紹介したように、順を追って、数学への理解を少しずつ深めていけば、数学は誰にでも理解できる学問なのです。

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