3500万の住宅ローンを「退職金で一括返済」した「年収800万夫婦」がハマった落とし穴

新屋 真摘 プロフィール

「一括返済」の罠

さてAさんの落とし穴はどこにあったでしょうか。そもそもの資金計画がギリギリだったのは言っても仕方がないことですが、虎の子ともいえる退職金で、住宅ローンの一括返済をあっさり決めてしまったことが問題でした。

Aさんの場合、60歳の定年時にはまだ次男が高校在学中でしたので、そのタイミングで退職金を住宅ローンの一括返済に回すのではなく、住宅ローンはそのまま払い続け、退職金を手元に残す方が賢明だったでしょう。次男の医学部在学の6年間、手元に学費+αを残すことができ、突然の出費にも対応できます。

 

1回目の借り換えの時に、退職金での返済を決めてしまったことで、住宅ローンから興味が離れてしまったことも残念なポイントです。2014年以降も住宅ローンの金利水準は下がり続けたので、定年までにもう一度借り換えを検討すれば、さらに金利負担を軽減できたでしょう。

一般に50代になってからの借り換えは、若い時より審査が通りにくいといわれています。それでも、勤務年数や勤務先などの状況、退職金の有無、年収や60歳以降の働き方などのヒアリングをもとに、返済計画さえきちんとしていれば、十分借り換えられる可能性はあります。

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