2021.08.27
# 中国

高所得層は不合理故に収奪せよー習近平政権の危うい「劫富済貧革命」

「共同富裕」の意味、毛沢東への回帰か

やがて中国経済の死へ

今後、いわば「不合理高収入の整理・調節」という大義名分の下では、中国の中央政府とその各級の地方政府があらゆる名目・口実を用いて、高収入層に対する「上納金」や「寄附金」の強要や罰金の乱発などの手段で、高収入層・富裕層に対する劫奪が常態化していくのであろう。

そうするとことによって習政権は、中央政府と各級地方政府の悪化している財政状況を改善するのと同時に、裾の広い貧困層・一般平民からの支持を取り付けるという「一石二鳥」の政策効果を得ることができる。

そういえば今年に入ってから、アリババなどの大企業に対して巨額な罰金を課することは中国政府の慣用手段の一つとさえなっているが、どうやら今後において、収奪の標的は企業にとどまらず、幅広い富裕層全体に拡大していく勢いである。

しかし、世紀の蛮行ともいうべきこのような「劫富済貧革命」は短期的に習政権に莫大な利益をもたらすことがあっても、長期的に見れば、それはむしろ多くの投資者や経営者からやる気を奪うことによって中国経済の活力を削ぐこととなろう。

 

現に、「劫富済貧」的な社会主義政策を実施した毛沢東時代、中国経済はどん底に陥っていて、中国は当時の世界の最貧国家の一つに成り下がっている。

内政・外交を問わずにして、習近平政権のやっている政策の大半は実は、中国自身の首をしめているのである。

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