2021.09.02
# 住宅 # 介護

二世帯住宅に息子夫婦を住まわせ、面倒を見てもらう…打ち砕かれた定年後の夢

穏やかな暮らしが、突然終わりを告げる
渋澤 和世 プロフィール

穏やかな暮らしが突然…

建てた家は、三階建ての二世帯住宅でした。1階は5台収容できる駐車場と納屋、2階が親夫婦、三階を息子夫婦が使用する玄関、生活空間独立型のスタイルです。

場所は、神奈川県横浜市の郊外にある住宅地。建築費は、50坪で5000万でした。予算はややかかりますが、耐久性を考慮して、木造×RCの混構造を選択しました。3000万を退職金と貯蓄で頭金とし、残りの約2000万円は銀行から新たに借り入れました。

 

1階に5台も駐車できるスペースを確保したのは、ここを賃貸に出すことで、建築費の返済の足しにしようと考えたからです。周辺の相場を考えれば、月々の駐車場賃貸収入が8万にはなるだろう、というのが時田さんの計画です。

二世帯住宅での暮らしは、時田さんの計画通り、順調なものでした。同じ家に住んでいるとは言え、玄関も別ですから、息子夫婦とはお互いの生活を干渉することはありません。

孫の誕生日などには息子夫婦の居室に招待され、一緒に誕生パーティーを楽しむこともありましたが、主に関わるのはそうしたイベントだけです。こうした良い関係が続き、時田さんも趣味の釣りを楽しみながら、町内会会長も受けるなど地域にも協力しつつ、穏やかな老後を過ごしていたのです。

しかし、そうした穏やかな生活は突然、終わりを告げることになりました。

二世帯住宅で暮らし始めてから5年後、65才で妻が癌で死亡してしまったのです。ここからは時田さんの一人暮らしがはじまります。

最初は張り切っていた時田さんですが、寄る年波には勝てず、いろいろな問題が表面化してきて、息子夫婦との関係も怪しくなっていきます。その詳細については、後編〈息子に捨てられる…借金して二世帯住宅を建てた男性が迎えた「苦しすぎる老後」〉にてお伝えしましょう。

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