2021.09.02
# 住宅 # 介護

二世帯住宅に息子夫婦を住まわせ、面倒を見てもらう…打ち砕かれた定年後の夢

穏やかな暮らしが、突然終わりを告げる
二世帯住宅を建てて、子供家族を住まわせれば、老後の面倒を見てもらえるかもしれないーー。そう考えて家を住み替える人は事実、かなり多い。だが、そううまく物事は進まないのが現実だ。仮に同居がうまくいっても、老化が刻々と進むにつれて、周囲の状況や対応も変わってしまう。介護情報サービス会社「在宅介護エキスパート協会」で代表を務める渋澤和世氏が、実例を交えて解説する(プライバシー保護のため、一部脚色している部分があります)。

早すぎた行動が後々大きな後悔に…

老後の準備はいつ始めるのが正解か。多くの人が抱えている疑問ではないでしょうか。

老後資金の準備は、早く始めた方がいいことが多いのは、たしかです。準備する期間が長いほど、毎月貯蓄する額は少なくても目標額に到達できますし、リスク運用する場合、仮に損が出ても取り返すチャンスが残っているからです。

ただし、終の棲家の確保については必ずしも早ければいいとは言えません。実際に年を取り、身体の自由がきかなくなった時や、介護が必要になった時の状況が想定していたものと大きく違ってしまうケースがあるからです。

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私は介護情報サービス会社「在宅介護エキスパート協会」の代表として、数多くの介護の現場を見てきましたが、そうした中には早すぎた行動が後々大きな後悔に繋がったケースもありました。

今回、紹介する時田さん(仮名)のケースも、その一つと言えるでしょう。

時田さんは中堅の繊維メーカーに勤める会社員でした。60才で定年を迎えましたが、幅広い人脈と営業スキルを買われ、その後も延長雇用を続け、64才で完全リタイヤを迎えました。

特に大きな病気もせずに老後を迎えた時田さんでしたが、いざ年金生活が始まると、気になってきたのが老後のことでした。

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