自衛隊によるアフガニスタンからの「邦人輸送」、実は「大きな問題」があった

空港の外では、何もできない…

緊迫続くアフガニスタンからの邦人輸送

政府は、イスラム教原理主義タリバンが全権を掌握したアフガニスタンに残る日本人や現地スタッフを国外に退避させるため、航空自衛隊のC2輸送機1機とC130輸送機2機を首都カブールの空港へ向けて派遣した。

アフガニスタンへ派遣されたC2輸送機の同型機(航空自衛隊のホームページより)
 

2013年に起きたアルジェリアのテロ事件を受けて自衛隊法が改正され、陸上輸送が可能となったが、今回は空港外での移動支援は実施しない。

空港外のゲートに国外脱出を希望する群衆が押し寄せ、タリバンが威嚇発砲する事態に陥る中、現地の日本人や現地スタッフが空港にたどり着くまで輸送機は待機を続けることになる。

空港の安全確保は米軍に依存しているが、米軍の駐留はバイデン米大統領が撤収を命じるまでの限られた期間でしかなく、空輸の成否は予断を許さない。

在アフガニスタン日本大使館の職員12人は英軍の輸送機に同乗して国外へ脱出済み。国際機関で働く日本人職員や大使館などで働いていた現地スタッフは取り残された。19日にあった自民党外交部会では彼らを残したことに批判の声が相次いだ。

この日の部会で、防衛省側は「自衛隊派遣の根拠法となり得る自衛隊法84条の3『在外邦人等の保護措置』、84条の4『在外邦人等の輸送』とも日本人が1人でもいないと派遣は不可能」と説明し、消極的な姿勢を示していた。

しかし、アフガニスタン問題をオンラインで議論する主要7カ国(G7)首脳会議が24日に迫り、各国が軍隊を派遣している状況から「日本だけ何もしなくてよいのか」との焦りや「他国に頼ると後回しにされる」などの懸念が浮上。菅義偉首相が22日になって急きょ、自衛隊機派遣を決めた。

C2輸送機の定員は110人、C130輸送機は92人なので相当な人数の現地スタッフやその家族も同乗させることができる。外国人を輸送すれば、初めてだ。

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