スーツにスニーカー合わせを始め、男女問わずオフィスでスニーカーを履く人が新しいスタンダードとなり、ここ数年、スニーカー熱がヒートアップしています。革靴とスニーカーを掛け合わせたようなハイブリッドシューズの誕生や、とくに最近はスニーカーの金融資産としての可能性に着目する人が増え、今年の春にはヴァーチャルスニーカーが登場し、新たな市場も拡大中。今回は、新しい時代のラグジュアリーとして注目を集めるスニーカーについてお2人にお話ししていただきます。

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本日のテーマ: “我慢しない時代”を象徴するスニーカー
Lesson1 スーツやドレスにスニーカー、が市民権を獲得
Lesson2 スニーカーが資産になる時代に
Lesson3  日本ならではの作りの丁寧さを武器に世界に発信
Lesson4 小ロットだからこそ生まれたユニークなスニーカー

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Lesson1 
スーツやドレスにスニーカー、が市民権を獲得

森岡:昔、スーツにスニーカーの合わせはダサい人の証明とされていました。なので大人の男の人はスニーカーに対する呪縛があったと思います。けれど、ファッション全体で“抜き”の気分が許されてきた今、機能性や快適性を優先して選ぶことが許される時代がきていますよね。スニーカーデザインのバリエーションが増えたのも大きく、そういう流れから人気になったのではないでしょうか。バリエーションも増え、より自分のテイストに合うようなものが出ると、スニーカーが足元の主流になるのは必然ですね。

中野:女性の靴の変化に関しては、2019年の#KuToo(クートゥー)運動が大きかったと感じます。この運動に終止符を打ったのは、アメリカ合衆国の政治家(現副大統領)のカマラ・ハリス氏のコーディネート。彼女はスーツにコンバースのチャックテイラーを合わせわせていました。政治家が公の場でスニーカーを履くことで、いちいち声に出さなくとも堂々とスニーカーを履いてしまえばいいんだ、そういう空気が流れ、その結果、#KuToo運動が終焉した印象があります。

森岡:80年代、女性は通勤時にスニーカーを履き、オフィスでハイヒールに履き替える現象がありましたよね。あのときはまだビジネスシーンやビジネススタイルにおいてスニーカーは許されなかったのでしょうけれど、時代も変わり今はもう大丈夫ですね。

中野:まったく問題ないと思います。最近はドレスにスニーカーを合わせる時代ですから。最初に見たときはショックでしたけれど、見慣れてみると、いいかもしれないと思い始めました。人間の目は面白いですよね。もはや、ロングドレスやウェディングドレスにスニーカーを合わせる人はかなりいますので、この流れは止まらないですよね。となると、必然的にスニーカーのバリエーションが増えるのは当然だと思います。

Lesson2 
スニーカーが資産になる時代に

中野:今、スニーカーが貨幣のような位置づけになっていると感じます。レアな新作が出ると意図的に情報がリークされ、話題の一足を早く買った人が勝ち。そのスニーカーが中古市場に流れ、さらに価格が高騰する。流れがエスカレートしてきて、今年の春にはバーチャルスニーカーが1足140万円で登場しましたね。

(C)2021 1SEC Inc. All Rights Reserved.北米を中心に注目されつつあるコレクタブルバーチャルスニーカー(NFT) 。ついに今年の春、日本国内初のバーチャルスニーカー「AIR SMOKE 1™」が発売された。こちらのスニーカーを手掛けたのは、ブロックチェーンコンテンツやXR事業などを展開する1SECが手掛けるデジタルファッションレーベル“1Block”。約140万円(5ETH)のスニーカーが販売開始わずか9分で即時完売した。(株式会社1SEC https://www.1sec.world)

――スニーカーがアートとして認知されたのですね。一部の方はレアスニーカーを履かず、コレクションのために購入するそうです。

中野:さらに言うと、レアなスニーカーを集めつくした人は、人形用の小さいスニーカーを集めるそうです。

森岡:フィギュアのイメージですね。だから、箱も捨てずにとっておく。

中野:貨幣としての価値があるから資産価値もある、ということですよね。

――スニーカーは今や資産として扱われるラグジュアリーな存在なのですね。

中野:次々と新しい品番を作り、話題のスニーカーを所有する楽しさを共有する。楽しみ方が機能ではなくハイコンテクストなコミュニケーション的。わかる人だけがわかるワードが飛び交い、レアものをゲットする。そういうゲーム感覚的なところがありますね。

森岡:そうですよね。今のスニーカーブームは一種独特、過去にはない流れです。この面白さや楽しさのわからない人はまったく相手にしないけれど、わかる人だけで仲良く盛り上がる、みたいなところがありますよね。今後も、さらに新しいスニーカーが誕生しそうですね。