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日本が現時点で「ワクチンパスポート」を導入することが、あまりに「不合理」と言えるワケ

外食大手のワタミが、店員の名札にワクチン接種済みであることを示すマークを付ける方針を示したことが波紋を呼んでいる。ワクチン接種を経済活動の条件とする、いわゆるワクチンパスポート的な制度については賛否両論があり、企業としてどう取り組むべきなのか簡単に答えがでる問題ではない。

だが日本の場合、そもそもワクチン接種が進んでいないという根本的な問題を抱えており、この段階でパスポート導入を進めることは弊害が大きい。

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店舗で働く従業員に「安全マーク」

ワタミは新型コロナウイルスのワクチンを接種、もしくはPCR検査を実施した従業員に「安全マーク」を身につけさせることを検討している。この方針が報道されると、一部からワクチン接種の強制につながるなど懸念する声が上がった。同社は、従業員に対して「ワクチン接種の義務化や強制をすることはない」としており、あくまでも推奨の立場だとしている。また、接種者と非接種者の間での「差別を助長することにならないよう十分配慮」するという。

 

諸外国では、ワクチン接種者に証明書を交付して経済活動を優先させる、いわゆるワクチンパスポートの導入が進んでいる。企業においても、従業員に対して接種を強く求めるところが出てきており、ワクチン接種の是非に関する議論も活発だ。

しかし、このタイミングでワクチンパスポートやそれに類する制度を導入することには弊害があると筆者は考える。

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