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対決・朝カレーvs. 夜の締めラー、健康によくないのは? からだにいい間食の秘訣も伝授

からだの時計を指標に心身を整えよう

カレーとラーメン、どちらも人気のガッツリ系メニューですが、カロリーも気になるところです。朝カレーや夜の締めラーメンのファンは少なくないと思いますが、からだにはどのような影響があるのでしょうか?

食べ物の内容と、食べる時間がからだにどうかかわるのかを、食行動と時間との関係を科学的に追求する時間栄養学の観点から見てみたいと思います。

日本人大好きメニュー、体に良し悪しは、時間と関係する?

カレーは、子供から大人まで、大好きな食事メニューです。子供の頃、余分に作られ一晩寝かされたカレーを朝食べたときには、何ともいえないくらいおいしかったと記憶しています。また、かなり前の話ですが、人気スポーツ選手が朝カレーを食していると話題になり、「朝カレー」という言葉を一時よく耳にしました。

一方、「深夜のラーメン」もなかなか魅力的な響きでしょう。残業、あるいは、お酒の後の締めのラーメンにはそそられるものがあります。

【イラスト】カレーとラーメン朝カレーも締めラーメン、どっちも魅力的! illustration by gettyimages

この2つのメニューに共通していることは、いずれも朝や夜という時刻を述べていることです。これが時間栄養学につながることであり、ここではその視点で、朝カレーと夜ラーメン、どちらが健康的に優れているか、そしてその根拠を述べてみたいと思います。

一晩寝かした「朝」と「カレー」の関係

カレーは一般的にご飯にカレールーをかけたものですから、そのご飯について、まず朝食で摂ると体にどう作用するかという点について考えてみましょう。

ご飯のデンプン質が消化されるとブドウ糖(グルコース)に分解されます。このブドウ糖が血糖値にかかわるインスリンの分泌を引き起こします。もともと24時間より長い体内時計の周期は、油断していると夜の方に引きずられがちなのですが、朝ごはんにインスリンの分泌を促しやすいものを食べると、体内時計に「朝ですよ」と教えることに大いに役立つのです。

香辛料はどうでしょうか。唐辛子成分のキャプサイシンは、体内時計の時計遺伝子の発現に影響を及ぼすことが知られています。

黄色成分のウコンなど、体内時計との関係がよくわかっていないものも多いのですが、キャプサイシンが豊富な辛いカレーを食べると汗をかくことからわかるように、香辛料は交感神経を興奮させます。

ちなみに交感神経とは、副交感神経と共に、全身の臓器や血管などをコントロールする自律神経です。交感神経は、活動時や緊張状態で活発になり、副交感神経は、夜やリラックスしているときに優位になります。

朝カレーでは、副交感神経が主に働いていた夜から朝にかけて交感神経が働くように変わっていく時間帯となるので、香辛料で交感神経が活発になることは、血圧を上げ、脳を活性化させ、体温を上げるなど、活動開始の準備状態を導くのに大いに役立ちます。

【写真】香辛料カレーに含まれる香辛料は、活動開始の準備状態を導くのに大いに役立つ photo by gettyimages

また、食事で体が温まる「食事誘発性熱産生」というしくみがあり、体温が上昇します。この熱産生は、同じ食事を夕方に摂ったときより朝に摂った方が大きく出現します。

つまり朝食では体温を上げるためにカロリー消費が起こり、抗肥満効果が期待できるのです。また、食事内容によって食事誘発性熱産生の量が違うことがわかっており、研究結果から、熱産生はタンパク質を摂ったときが大きく、次に炭水化物で、脂質の関与は小さいと考えられています。

以上のことから、朝カレーは朝食としてまったく問題なくおすすめの食事といえます。さらに、朝は体温を上げるためにも、タンパク質の摂取を推奨したいので、肉カレーや豆カレーなどにするとより良いかもしれません。

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