Photo by iStock

科学者イェンス・ベルセリウス誕生(1779年)

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1779年の今日(8月19日)、科学者のイェンス・ベルセリウス(Jöns Jacob Berzelius, 1779-1848) が誕生しました。彼は現在の元素記号の元となる元素の表示方法を考案するなど、多くの業績で知られています。

スウェーデン南部・リンチョービングで生まれたベルセリウスはウプサラ大学の医学部に通いながらラヴォアジエの体系に基づいた研究書を読み、独自に化学を学びました。

ベルセリウスは専門であった医学と化学を組み合わせ、ボルタの電堆電流の医学的な応用についての論文で学位を取得し、卒業後は医師を続けながらストックホルム医科外科大学の無給助手として化学研究を続けました。

のちに、このストックホルム医科外科大学はカロリンスカ医学研究所に名称を変更し、彼はそこに新設された化学薬学の教授に転身しています。

イェンス・ベルセリウス(Jöns Jacob Berzelius) photo by GettyImages

彼は1803年にボルタ電池を用いて食塩水(塩化ナトリウム水溶液)を電気分解する実験を行います。

塩化ナトリウムを電気分解すると陽極に塩素、陰極に水素が発生しますが、彼はこのような実験結果から「すべての化合物は正と負の部分に分けられるのではないか」と考えました。

この考えは電気的二元論と呼ばれ、のちにアンドレ・デュマに否定されるまで化学科における考えの大きな潮流の一つであり続けました。

また、ベルセリウスはJ・ドルトンの原子論を基にして多くの元素の原子量を決定します。

1811年には元素の頭文字を用いて元素と原子量を表す表記法を考案し、これは現在まで幾度かの改定を挟んでいますが、現代の元素表記法にも繋がるものでした。

そのほかにも彼は、セリウム(Ce)、セレン(Se)、トリウム(Th)という三つの元素を発見したほか、現代化学にも登場する「同素体」や「触媒」、「異性現象」といった概念を導入したのもベルセリウスです。

彼は後進の育成にも尽力しますが、彼のもとには尿素の合成で知られるフリードリヒ・ヴェーラーなど優秀な人物が多く集い、さらなる化学の進歩に貢献していくことになります。

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/