質の高い「良いニュース」とは何か? これからのニュースが備えるべき「5つの要素」

情報が氾濫する世界の中で
石戸 諭 プロフィール

もう一つ付け加えると、ニュースの主人公はやはり人間です。人間が行動し、何かが起きるとき、そこにニュースは宿ります。人間に迫ることは、ニュースに迫ることなのです。

インターネットも一つの現場ですが、人間が実際に動いている社会はもっと複雑かつ多様で、エキサイティングな現場です。

インターネットは多くの可能性を切り開きましたが、まだまだ未成熟なメディアです。そこで人間に迫っていくような良いニュースというのは圧倒的に少ないのです。繰り返しになりますが、有象無象のオピニオンや、「私」の物語で溢れかえっています。

 

簡単な道ではないけれど

そんな中で、良いニュースが1本でも増えて、良いニュースを待ち望んでいる読者が1人でも増えて、良いニュースが届けられる環境が整って、良いニュースが経済的な利益をもたらす世界――。僕は、そんな世界になればいいなと思っていますが、一人のライターだけではどうしようもありません。

今以上に、良いニュースを創ること、良いニュースの読者を増やして市場を開拓すること、良いニュースが届けられるメディアの仕組みを作ること、良いニュースの利益が上がるようなシステムを開発することに、それぞれプロが必要とされるでしょう。書き手だけでなく、クオリティの高い作品を生み出す編集者の力も不可欠です。

ニュースの世界は、これまで以上に誰かが楽をしようと思ったら、ゲーム自体が終了という時代に突入しています。誰かがサボってしまえば、今以上に状況は劣化します。

編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/