2021.08.21
# 節約

いま消費税を「5%減税」しても、家計の不安は「解消されない」と言える理由

その分の「13兆円」を有効活用すべき

新型コロナウィルス感染者が増え続けるなか、10月に迫った総選挙を前に各党が動き始めている。失業や飲食店の営業自粛で生活に苦しむ人のために、一部の政党は「減税」も視野に入れているようだ。

しかしそのような政策は、本当に苦しんでいる人々の助けになるのだろうか? 新刊『どうせ社会は変えられないなんてだれが言った?』を出版した井手英策氏が、この疑問に真正面から切り込んだ。

「給付金」で消費は伸びたのか?

立憲民主党の枝野幸男代表は、消費税を時限的に5%に下げる政策を次期衆院選の公約に盛り込むようだ。

たしかにコロナ禍で消費が落ち込み、生活不安は強まっている。消費減税を公約の目玉にしたい気持ちはわからなくもない。だが、「理解できる」ことと、「有効な政策である」こととは、まったく別の問題だ。

立憲民主党の枝野幸男代表[Photo by gettyimages]
 

そもそも、消費減税は消費を刺激するのだろうか。

この減税で消える税収は約13兆円。これは、全国民に一律10万円を配った特別定額給付金(以下、「給付金」)とほぼ同じ予算額だ。

では、「給付金」でどの程度消費が伸びたのか。

「給付金」は、2020年の6月から7月にかけて集中的に給付されたが、7~9月の世帯あたり消費額は約22万6000円で、消費の底だった4~6月の約22万1000円とほとんど変わっていない(総務省『家計調査』)。

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