2021.08.20

コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態

兼業はしているものの…
廣末 登 プロフィール

筆者の知人で、組織のNo.2にあたる若中頭をしていたA氏の談によると、親分クラスになると、他にも商売をしている。たとえば、中古車屋や貸金業などの副業を持っているから、縁日のバイ以外からも収入があるとのこと。それだけ稼ぐ必要がある理由として、親分クラスは、テキヤのニワ場をシマとするヤクザとの付き合いがあるから出費も多いのだと言う。

ちなみに、テキヤの若い衆はヤクザではないカタギだが、本家の親分に限っては、土地のヤクザの親分と盃を交わすケースもある。

ちなみに、テキヤとヤクザは「稼業違い」といい、崇める祭神も異なる。一部では、ヤクザが祭りの時に三寸を出して商売したりすることから、この両者は混同されがちだが一線は引かれている。ヤクザはアングラ社会のサービス業かもしれないが、テキヤは何であれ売るための商品を持っており、それらを表の社会で商ってシノいでいる商売人だからカタギであり、稼業も異なるのである。

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ニワ場の外では、どうやってシノぐのか?

テキヤは祭りが無い期間、何をしているのか疑問に思われると思う。先述の通り資金力がある者は、貸金業を営んだり、中古車を売ってみたり、スナックの経営などできるが、若い者にそうした器量はない。

そこは、親分の顔がものを言う。A氏の言によると、祭りが無い時期は、専らヒラビ(平日)というスタイルで屋台を出して商売していたという。神社の境内などで、祭りでもないのにポツンとたこ焼きなど売っているのもテキヤのヒラビだが、彼の場合は、スーパーなどに営業をして、店頭(駐車場の片隅など)に三寸を組んで焼鳥などを売っていた。

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