コロナ禍にBTSとK-POPにハマったという小泉今日子さんと、盟友で同じくBTSファンであるYOUさんのふたりが徹底的にK-POPについて語りつくす『K-POP PARTY』をSpotifyで新たに始まる「Music + Talk」という新機能で展開。その収録現場にお邪魔した。

前編では、K-POPにハマるきっかけになったBTSにについて詳しく伺ったが、後編では、自らもアイドルだった小泉さんのお話含めて、80年代、90年代の華々しい芸能界を間近で見てきたおふたりから見る、K-POPについてお話を伺った。

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「アイドル」を経験したからこその思い

BTSに対して長年、「彼らはアーティストなのかアイドルなのか」という論争が起きている。彼ら自身、2018年に発表した『IDOL』という曲で「俺を何と呼ぼうと気にしない」「何をごちゃごちゃ言っているんだ」「俺は自分がやりたいことをやるだけだ」と歌っている。

遡ること1985年、小泉今日子さんは『なんてったってアイドル』をリリースし、28万枚の売上。恋愛などせず清く正しくあるべきと言う当時のアイドル像を打ち破るポップで自由な歌詞が人気を集めた。そう、小泉さんは80年代、誰もが憧れるまさに、アイドルだったのだ。簡単に媚びたりせず、ファッションも人と違うものが好きというこだわり派の女の子たちに間でキョンキョンは絶対的なアイドルであり、アイコンだった。

撮影/山本倫子
小泉今日子(こいずみ・きょうこ)
1982年「私の16歳」でデビュー。80年代を代表するアイドルでありながら、セルフプロデュースするアーティストの先駆者ともなる。2005年から10年間新聞で書評委員をつとめた。Spotifyでも楽曲が配信され、プレイリスト「This is 小泉今日子」では、代表曲を聴くことができる。4月からSpotify にてポッドキャストのトーク番組「ホントのコイズミさん」がスタートし話題を集めている。最新回の8月23日(月)には、エッセイストの内田也哉子さんが登場。コロナ禍の2020年からBTS、K-POPの魅力にすっかりハマっている。

「世界で活躍するBTSとは比較にならないので、そこは同じとは思っていないので誤解しないでください(笑)。でも、確かに私も80年代の頃、大勢の人に囲まれて、仕事をしてきた時代がありました。だから、ちょっとだけ同じような経験というか、気持ちがわかる部分があって。それを踏まえて歌詞の意味とか発言とか見てしまうと、『あ、そうだったな』『私も家に帰ると笑えないときもあったな』とか……ね。なんだか妙に共感して感動する部分はありますね。

『なんてったってアイドル』を歌っていたころの私も、アイドルと言われながらも心の中では、『私は私だし、呼び方なんてお好きにどうぞ』って思っていました。でも、当時そういうことをストレートに口に出せない時代だった。でも、BTS含めてK-POPの人たちは、そういう自分たちの思いを自分から吐露するというか、暴露して歌っていくところがあって、それがメッセージにもなっているんですよね。そういうことをきちんと世の中に伝えられる力がすごいとも思うし、制作側がそれを許すのは、昔では考えられないことでした。

女性グループのMAMAMOOにもそういった心情を歌った曲があるけど、ずっと時代の中で隠されてきたことや我慢してきたこと、ちょっとうんざりしていたことに、徐々に気づきはじめていて、そこに素直に向き合うアーティストが増えているんでしょうね。世代や性別も人種も関係なく、そういう時代にそぐわなくなっている物事に対しておかしいなと思っている人たちが、その想いを素直に出すK-POPの姿勢に共感できたのかなとも思うんですね。K-POPはJ-POPよりもそういった動きが早かったのかもしれませんね」(小泉さん)