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横浜「IR撤退」のウラで、小池都知事が「お台場カジノ」誘致に踏み切る日は来るのか

東京の「下準備」は整っている

お台場に「カジノ」?

横浜市長選で「カジノ反対」の民意が示され、横浜IR(カジノを含む統合型リゾート)が撤退を余儀なくされるなか、急浮上しているのが、東京都の「お台場カジノ」である。

菅義偉首相に近い官邸関係者がいう。

「小池(百合子都知事)さんは、基本的に保守の成長論者で、発想は菅首相に近い。コロナ禍で東京五輪が思ったような成果を上げられず、税収面でも気持ちの面でも沈滞ムードが漂うなか、ワクチンの普及で明るさが見えてきた時、必ず象徴的なイベントを必要とする。小池さんは、そのあたりの“風”を読むのは天才的で、巨額投資を必要とし、内外の客を呼び込む『お台場カジノ』をぶち上げるだろう」

歴史をいえば、カジノの元祖は東京都である。99年4月、石原慎太郎氏は都知事に初当選するが、この時、既に「東京にカジノ」を公約に盛り込んでいた。カジノ法案の成立を必要としたため、東京都としてプロジェクトを推進することはできなかったが、石原氏は準備を整え、カジノ構想は後継の猪瀬直樹都知事に受け継がれた。

石原慎太郎氏(写真は2012年)/photo by gettyimages
 

風向きが変わるのは、金銭スキャンダルで猪瀬氏が退陣。14年2月、舛添要一氏が都知事に就いてからである。「国の法整備が進み、議論の末、納得できれば誘致も可」と、中立にスタンスを変え、そこに割り込んできたのが菅官房長官(当時)である。横浜市の林文子市長に誘致を表明させ、舛添氏に「横浜をプッシュしたいがいいか」と、“仁義”を切ったうえで横浜IRを推進する。

法整備が進み、20年代後半のIR開業が全国3カ所に決まった時、「東は横浜(山下埠頭)、西は大阪(夢洲)で決まり。後は地方1カ所」と、いわれたものだ。実際、IR反対派が6割以上を占める横浜市だったが、5月末までに参加業者を2グループに絞り、事業者決定、国への申請は目前だった。

だが、横浜IRに横浜港に関与する港湾荷役・運送業者の参加が見込めなくなってから、「ハマのドン」こと藤木幸夫・藤木企業会長はIR反対に回り、その意向を忖度した小此木八郎氏がIR反対を掲げて出馬。それを阻止できなかった菅首相が全力で支援。筋を通した林氏との保守分裂選挙となって小此木氏は敗れた。

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