デルタ株に効く? 安全性は? 「新型コロナのmRNAワクチン」…研究の第一人者に聞いてようやくわかった“本当の評価”

サイエンスZERO プロフィール

国産のmRNAワクチンも実用化に向けて進んでいる

新型コロナウイルスとの闘いが続くなか、日本でもさまざまなタイプのワクチンの開発が進められています。石井さんが製薬企業とともに行う「国産のmRNAワクチン」の開発は、来年末の実用化を目指して臨床試験が進められています。石井さんは国産ワクチン開発の意義をこのように訴えます。

国産mRNAワクチンの開発が進む/NHK提供
 

「すでに海外のワクチンが入ってきていて必要ないじゃないかという方もいらっしゃると思います。ただ、次のパンデミックが起きたとき、ワクチンが足りないとなっても輸入できる保証はありません。自国の人を守るという意味では、国産のワクチンが必要です。また、新型コロナのワクチンを今後も定期的に打たなくてはならなくなった場合、国産のワクチンがあるというのは、安心なのではないでしょうか」(石井さん)

さらに、石井さんはmRNAの技術はさまざまな分野に応用できると考えています。

「mRNAで作れるものはたくさんあって、ワクチンと呼ばれているものにどんどん応用されていくと思います。特に、がんワクチンは応用される時期が早いと思います。それ以外の感染症のワクチン、例えばインフルエンザのワクチンでは臨床試験が進んでいますが、いずれmRNAに取って代わられるのではないかといわれています」(石井さん)

20年以上の研究の積み重ねによって人類が手にすることができたmRNAワクチン。新型コロナ収束につなげるために、その効果と安全性を一人一人が正しく理解することが、求められています。

【番組概要】
「サイエンスZERO」
(NHK Eテレ日曜夜11:30~ 再放送は土曜午前11:00~)
私たちの未来を変えるかもしれない最先端の科学と技術を紹介するとともに、世の中の気になる出来事に科学と技術の視点で切り込む番組。
(https://nhk.jp/zero)

関連記事