内戦化するミャンマー…反軍政武装市民の武器は銃から「爆弾」へ移行中

爆破事件はこれまでに300件超

国民防衛隊による武装闘争

兵士や警察官ら軍政関係者に対して抵抗を続ける市民運動は、治安当局による実弾発砲という強権的弾圧を背景に「目には目を」という武装抵抗に移行し、ミャンマーは実質的な内戦状態に陥りつつある。

現地からの情報や、反軍政を掲げる独立系メディアなどの報道によると、中心都市ヤンゴンなど都市部では爆弾による爆発事件が頻発しており、市民の武装運動が「銃などの小火器での抵抗」から「爆弾闘争」に変質している可能性が指摘されている。

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2月1日のクーデターで民主政権を倒し、アウン・サン・スー・チーさんやウィン・ミン大統領ら民主政権の主要人物を逮捕、訴追して実権を掌握したミン・アウン・フライン国軍司令官ら軍政幹部は、その後反軍政を唱えてデモや集会を開いて抵抗する市民を実弾発砲などで殺害するという挙に出た。これまでに殺害された市民は約900人に上るとされている。

こうした軍による強権的弾圧に抵抗する市民の側も大規模なデモや集会を短時間、少人数によるゲリラ的開催に限定して抵抗運動を繰り広げてきた。しかし、軍による不当逮捕、暴力行為そして殺害という「人権侵害」は止むことなく、むしろ陰湿に執拗に行われるようになった。

 

こうした事態を受けて、都市部の学生や若者は国境周辺を本拠地として軍と対峙してきた少数民族武装組織の訓練施設に潜入して、銃器の使い方やゲリラ戦法、戦場での負傷者の応急措置などを学び、供与された火器を手に都市部に戻って武装抵抗を展開するようになった。

こうした武装抵抗を続ける市民はスー・チーさんらが率いた民主政権が軍政により転覆後、新たに組織された地下組織「国民統一政府(NUG)」によって呼びかけられた「国民防衛隊(PDF)」として組織され、各地で治安当局と「武装闘争」を繰り広げている。

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