2021.08.13

歌舞伎町「トー横」に溜まる若者たちが求める「SNSじゃないリアル」

抱えている「生きづらさ」
佐藤 隼秀 プロフィール

ホストクラブとの違い

トー横にいるのは、未成年を含む若者の集団だけではない。路上飲みをする20、30代の男女や1人で通りにたたずむ姿も多くいる。

理由はそれぞれだ。「トー横キッズ」をナンパしようとする男性グループ、誰かと待ち合わせている派手な女性、路上生活者、行き場をなくしたスーツ姿の酔客、この街で働いている人ーー。

最後に声をかけたリョウタさん(仮名・20歳)は、喧騒から離れたトー横の端のほうで、1人ポツンとスマホをいじっていた。

 

話を聞くと「人と待ち合わせをしている」という。リョウタさんは大学に通いながら、歌舞伎町のホストクラブでバイトしている。トー横に入り浸っているわけではないが、バイト先へ行き来するときや、友人との待ち合わせ場所としてこの辺りにいることが多いそうだ。

リョウタさんは、トー横の荒んだ状況をこう分析した。

「トー横がここまで無法地帯になっているのは、界隈の集団に明確なルールや秩序がないから。ホスクラなら上下関係が厳しいぶん、売れてない奴が店の掃除をしたり、常に先輩に失礼が無いよう意識してモラルが保たれる。

ただ、ここでたむろしている人たちは、みんな誰にも注意されず自由にやりたい放題。だから治安は荒れるし、その分キッズたちも居心地の良さを感じるのでは」

「無法地帯」は、あくまでホストクラブという「異質な世界」のしきたりを知るリョウタさんの言葉だが、的を得ている気もした。

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