歌うクジラに「海のカエル」の大合唱も! 必聴「海中音響図鑑」

そして不協和音を奏でるのはやっぱり…

陸上の喧噪から隔絶された、海中の世界──。そこには、静かな場所のようなイメージがあるかもしれない。

しかし実際には、海中は静寂からはほど遠く、多種多様な音に満ちあふれている。カエルの合唱のような鳴き声から、天ぷらを揚げるようなパチパチという謎めいた音まで──。

今回の記事では、海の中で生き物たちが発する「音」の実例をいくつか紹介する。まずは、それらの音に耳を傾けていただきたい。いずれも、研究者が水中マイクを使って集めた貴重な音源だ。

えっ! こんな音が?──まずは聞いてみよう

画像をクリックすると音が流れます(音源提供:赤松友成・笹川平和財団海洋政策研究所上席研究員)

ホウボウ(Chelidonichthys spinosus

ホウボウ(山本智之撮影)

食用魚として広く流通する。美しい色の大きな胸びれがあり、ひれの一部を足のように使って海底を歩く。

浮き袋を振動させて音を出すことができる。

ホウボウという和名の由来は、「ボウボウ」と鳴き声を発するためとの説があるほか、「方々を歩き回るから」とする説もある。

北海道以南に分布する。

シログチ(Pennahia argentata

シログチ(山本智之撮影)

スズキ目ニベ科の食用魚で、塩焼きにすると美味しい。えらぶたに暗色斑があるのが特徴だ。

スーパーや鮮魚店では、他のニベ科魚類とともに「イシモチ」という通称で並ぶことが多い。

青森県以南に分布し、水深15~140mの砂泥底に生息する。体内の浮き袋を振動させて、「グーグー」とカエルのように鳴く。

シログチは大合唱をすることが知られており、その鳴き声は繁殖期には特に多くなる。

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