「自分が引きずり下ろしてやる!」出馬の息子に父が放った言葉の真意

高松の"へんこつ親父"に聞く (2)

「地盤・看板・カバン」なし。野党で子分もいなくて、ほぼ無名。
なのに、「将来の総理候補」として最近、人気上昇中。そんな小川淳也議員(立憲民主党)の考える政策の全貌と人物像に迫った講談社現代新書『本当に君は総理大臣になれないのか』(通称・ほん君)。その出版記念イベント第2弾に登場したのはなんと小川議員の父親、雅弘氏! エリート街道を突き進み、官僚として活躍していた息子からの突然の「辞職&出馬」宣言に対して父は一体どんな言葉をかけたのか? そして息子に政治家として何を期待するのか? 他にあまり例のない「政治家の父親」へのインタビュー、今回はその後半戦をレポートします!

インタビュアー:中原一歩氏(ルポライター、『本当に君は総理大臣になれないのか』共著者)

前半戦の様子はこちらから↓

この親にしてこの子あり!気鋭の野党議員を育てた父のぶっ飛び教育法

 

×手がかからなかった→○手をかけようがなかった

中原 淳也さんは官僚を辞めて政治家を目指すまでお父さんと衝突したこともなく、反抗期もなかったと聞きましたけど、本当なんですか?

  あんまり記憶にないね。でも1回だけ淳也が高校生の時に、「お前髭剃りよんか」ってからかったらちょっと怒ってね(笑)

ほんまにその時くらいやね。反抗期みたいなのは。

手がかからなかったというか、「手をかけようがなかった」ってうちの女房は言いよるね。

中原 官僚を辞める」って聞いたときはどういう気持ちだったんですか

 父 聞いたときは「まさか!」と思ったね。確かになぜ政治を目指すのか、言っていることは間違ってないけど、そんな上手いこと行くわけないやろ、と。だから何とか止めたかったし、「そんなことをする必要がどこにあるんや!」と言いました。

中原 しかも淳也さんは地元から立候補すると。

 父 地元からでなくても、根本的には反対ですよ。

中原 なぜですか?

 父 政治家は選挙の洗礼を受けて、初めてできる仕事でしょ? でも「長靴を履いて田植えしよるところへ挨拶に行ったから、あいつはええ」とか、そういう不合理な部分で、決まるのが現実やから。カネの力もそうやけど、世襲やったらだいぶ前の地点からスタートできる。

 

わざわざ平井さんと戦う? アホちゃうか?

中原 いま「世襲」って話が出てきましたけど、この高松市、香川一区というところには平井家という、3代に渡って政治家をしている王国の主がいるじゃないですか。お父さんは美容室を経営している中でそれをひしひしと感じることはありますか?

 父 やっぱりお客さん同士の会話を聞いていると、そういう話は頻繁に出ますよね。僕の友達も、「平井が衆議院に自民党から出たら、もう絶対に誰も勝てることはない。平井王国が続く」って言い切るんです。知り合いの警察の人も「平井さんはどんな不祥事を犯しても、これくらいの数字は行きますよ」とか。

淳也がまともに太刀打ちするのは、そら簡単なことではないと思うね。

中原 それでお父さんは淳也さんに「いい気になるなよ!」って言葉をかけた。

 父 政治家になりたいと言ってきたときは、「選挙の洗礼を受ける」という現実を理解できてないんじゃないかと思った。だから徹底的に反対してやらんといかんなと。

中原 結局、お父さんは2年近く反対して、頑として首を縦に振らなかった。

 父 そら振らんわ。

ただ淳也は春日井市の鵜飼さん(鵜飼一郎元・愛知県春日井市長)に心酔しとったから、「野党系も強い愛知県の方から出るという選択肢はないんか?」って言ったことは1回ある。妥協策としてね。

そしたら淳也は「香川県から出て平井さんを相手にするんでなかったら値打ちがない」と言った。

いや、アホちゃうかと(笑)

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