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# 製薬会社

医薬品流通の深すぎる闇…卸4社の「談合」で見えてきた「歪んだ商取引」の実態

悪しき慣習を排す「構造改革」が必要だ

医薬品卸の大手3社が談合で有罪に

コロナ禍そして東京オリンピックの開催準備で騒然とする6月30日、全国57病を有する独立行政法人「地域医療機能推進機構」(JCHO、尾身茂理事長)を舞台にした医薬品の入札談合で、日本を代表する大手医薬品卸3社と各担当者に有罪判決が下った。

「このご時世にいまだ“昭和の悪癖“が残っていたのか」

一般の方からすればあきれ返るばかりだろう。しかし、こと医療用医薬品流通に関しては、もともと談合が生じかねない「構造問題」が手付かずのままいくつも横たわっている。長年、医薬品業界を取材し、疑念を抱いていた筆者にとって今回の談合事件は「とうとう明るみに出たか」という印象でしかなかった。

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医薬品卸3社は有罪判決を受けたが、「これにて一件落着」にしてはならない。日本の医療用医薬品流通が抱える構造問題をひとつひとつ解きほぐし、解消しないと談合はなくならないだろう。また、かりに無くなってもどこかにしわ寄せが出て、新たな歪みが生じるだけだ。

勿論、法律を踏み外した医薬品卸の談合行為は看過できない。法的にも世論的にも厳しく断罪されてしかるべきだ。しかし、卸を叩くだけでは構造問題は解消されない。

今回の談合事件を機に卸のみならず、行政、製薬企業、医療機関が一体となって構造問題の解消に本気で取り組むべきだ。

大手4社すべてが談合に関与

今回の談合が疑惑として浮上したのは19年11月。公正取引委員会が医薬品卸メディセオ、アルフレッサ、スズケン、東邦薬品の4社に刑事訴訟を念頭に置いた犯則調査に入った。この4社だけで日本の医療用医薬品取引の8割を占め、業界内では「四大卸」と称される。

疑惑は独占禁止法上の違反行為「不当な取引制限」だった。

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