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中国が「工学系大学ランキング」で急躍進、製造分野撤退の米国を追い抜く

停滞続く日本、もはや圏外

世界の大学ランキングで、中国の大学の躍進ぶりが目覚ましい。以前からトップを占めていたアメリカの大学と肩を並べるまでになってきた。

工学部関係を見ると、ランキングのトップを中国の大学が独占している。アメリカの大学は見る影もない。アメリカは、「製造」からは撤退してしまっていることがよく分かる。半導体生産をアメリカに戻そうというのは、無理な話だ。

躍進著しい中国の大学

大学の質は、その国の将来を占う上で重要な意味を持っている。人材を育成し、将来の経済活動の基礎になる技術開発のための研究を行なっているからだ。

2020年6月、イギリスの大学評価機関「クアクアレリ・シモンズ社 (QS)」は、世界大学ランキングの2022年版を公開した。世界のトップ20校を見ると、アメリカが9校だ。MIT(マサチュセッツ工科大学)が9年連続で世界一。中国は、清華大学、北京大学の2校が入っている。 両校は、コロンビア大学やプリンストン大学を上回った。

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この2国だけでトップ20校のうち11校と過半を占めるのだから、大学においても、「米中競争」が繰り広げられていることになる。

もっとも、シンガポールのシンガポール国立大学と南洋理工大学が、中国の両大学より上位にある。また、中国2校に対してアメリカが9校だから、アメリカが断然強い。

だが「成長率」で見れば、中国だ。 実際、2016年版を見ると、トップ20校のうち、アメリカが10校で中国はゼロだった。 わずか6年前と様変わりだ。中国が急速に追い上げていることが分かる。

このペースが続くと、上位に入る中国大学の数は、今後さらに増えていく可能性が高い。 中国は人口が多いのだから、トップ20の大半は中国ということになっても、少しも不思議はない。

 

2005年、私はスタンフォード大学の客員教授をしていた。中国からのきわめて優秀な留学生が何人もいるのに驚いた。彼らは「バーリンホウ」と呼ばれる80年代以降に生まれた世代だ。この世代が活躍する20年後には大変なことになると思っていたが、それが現実化しつつある。

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