韓国「巨大商船企業」の労使対立が、韓国経済に「致命傷」を与えかねないワケ

業績は悪くないが…

労使の対立が先鋭化

韓国最大の海運会社HMM(旧社名は現代商船)で、労使対立が先鋭化しているようだ。

この労使対立は、二つの側面から考えると分かりやすい。

一つは、これまでの韓国国内の労使対立の歴史だ。

現在まで韓国経済では、自動車など主要業種で労働組合は、企業業績の良し悪しのほとんど関係なく待遇改善を求めてきた。

それだけ、労働組合の主張が強いということである。

それは、今回のHMMの労使対立にも当てはまる。

HMMの商船〔PHOTO〕Gettyimages
 

二つ目は、今回のコロナ禍による海運需給のひっ迫という特殊事情だ。

“巣ごもり需要”や自動車販売の増加などが海運への需要を押し上げている。

供給面では、感染の影響によって港湾の稼働率が低下し、コンテナも不足している。

さらに、デルタ株などの感染再拡大が船員にかなりのストレスを与えている。

感染再拡大が船員に与える影響はHMMだけの問題ではなく、世界経済の物流を支える海運業全体に当てはまる問題だ。

コロナ禍によって世界経済を支える物流の一角では、人々が耐えられないほどのストレスが生じている。

そう考えると、HMMの労使対立は同社や、貿易依存度の高い韓国経済だけでなく、世界経済の供給制約の今後の展開を考える上で重要な意味を持つ。

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