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「ヘスの法則」の発見者、ジェルマン・ヘス誕生

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1802年の今日(8月7日)、自身の名を冠した化学変化に関する法則「ヘスの法則」の発見者として知られる化学者のジェルマン・ヘス(Germain Henri Hess, 1802-1850)が誕生しました。

 

スイスで誕生したヘスは幼い頃にロシア帝国へと移住し、1825年にドルパト大学(現・タルトゥ大学)の医学部を卒業します。ドルパト大学は当時はロシア帝国の一部であったエストニアの最古の大学であり、名門として知られています。

ヘスは卒業してから1ヵ月の間、ボルタ電池の研究で名高いJ・J・ベルセリウスの助手として働き、彼からたくさんの影響を受けました。

その後、彼はシベリアで開業医として働きはじめますが化学に対する興味は尽きず、自主的に行っていた鉱物の研究が認められ、1828年にサンクトペテルブルク科学アカデミーの化学助手に選出されることとなります。

この出来事以降、彼は本格的に化学者としての道を歩み始めました。

ジェルマン・ヘス(Germain Henri Hess) photo by GettyImages

彼の最も有名な業績は、自身の名を冠した「ヘスの法則」の発見です。

この法則は「化学変化において発生または吸収される反応熱の熱量は、その反応の始めと終わりの状態が定まれば、その過程によらない」というもので、現在でも熱力学における基本的な法則として知られています。

これは熱力学第一法則(エネルギー保存に関する法則)から見れば容易に解説できることですが、ヘスの注目すべき点としては、限定的とはいえ熱力学第一法則の発見者であるマイヤーやヘルムホルツらに先駆けて同様の法則を発見したことです。

その後もヘスは1850年に亡くなるまで、ロシア語化学の名著とされる『純粋化学の基礎』の執筆やロシア語の化学命名法の確定など、多くの業績を残しました。

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