# 税金

10月の「たばこ増税」が、“非喫煙者”の懐事情にも影響するかもしれないワケ

たばこだけで賄うのはもう厳しい
鷲尾 香一 プロフィール

賄いきれなければ「他の税金」にシワ寄せが…

しかし、前述のようにこのモデルも大きな曲がり角を迎えている。それは、複数年にわたる「たばこ増税」が明らかになった2017年から、販売本数が急激に減少し始めていることにある。

この結果、売上高も減少が続き、ついにはたばこ税収も2018年には1.98兆円、2019年には1.99兆円と2兆円を維持することができなくなっている。

2020年4月1日からは改正健康増進法が施行され、屋内では原則全面禁煙となった。加えて、新型コロナコロナウイルスの感染拡大対策として、さまざまな場所で喫煙所の閉鎖が相次いでいる。

そこに値上げが加われば、2020年に販売本数がついに1000億本を割り込んだように、今後も販売本数は大きく減少する可能性が大きい。

 

たばこ税収が減少すれば、税収をたばこ以外に求める必要がある。たばこ税収は2兆円程度だ。仮に消費税率を1%引き上げると、税収は2.5兆円程度増加する。

今後、たばこ税の減収に歯止めがかからなければ、その穴埋めのために、消費税や他の税率の引き上げが起きてもおかしくない。実際、2020年にはたばこ増税とともに、酒税の増税も行われた。

新型コロナウイルス対策への財政出動により、財政赤字は“爆発的”に増加した。財政を健全化するためには税収の増加が不可欠だ。

だが、もはや「たばこ税」にその役割を担う力はなくなっている。果たして、政府はどんな増税策を打ち出してくるのか、警戒しなければならない。

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