ジェフ・ベゾスはなぜ宇宙を目指すのか?

「宇宙開発」の未来史 その全貌

amazonの創業者ジェフ・ベゾス氏が、自身の立ち上げた「ブルーオリジン社」の宇宙船で世界初の宇宙旅行に成功したことが話題なっている! ジェフ・ベゾス氏だけでなくイーロン・マスク氏の「spaceX社」、日本でもトヨタ自動車がJAXAと組んで「月面地形車両」の開発を行っている。

なぜ、今さまざまな民間企業が宇宙を目指しているのだろうか? 実はこの背景には遠大な宇宙開発計画があったのです!

この計画の全貌を、人類が宇宙に長期間居住することを目標に研究・開発を行っている東京理科大学にあるスペース・コロニー研究センター(現在・スペースシステム創造研究センター)による話題の書『スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法』をもとに宇宙開発の流れを読み解きながら徹底解説します!

民間企業が宇宙を目指す理由

21世紀に入って、人類はその活動領域を急速に広げつつあります。国際宇宙ステーションやスペースシャトルなど、これまで有人宇宙活動の中心であった地球の低軌道を超えて、月近傍や月面、さらには火星を目指した有人宇宙活動が提案されつつあります。

まずはじめに、現在、計画が進められている宇宙開発について紹介していきたいと思います。
 
米国は、人類が初めて月に着陸し、月面探査を行ったアポロ計画から50年の記念となる2019年に「アルテミス計画」を発表しました。これは2024年までに人類を再び月面に降り立たせるとともに、火星など深宇宙探査への拠点として、月周回軌道に小型の宇宙ステーション「ゲートウェイ(Gateway)」を構築するという計画です。日本にもこのアルテミス計画において重要な役割を果たすことが期待されています。

【CG】Lunar Orbital Platform-GatewayLunar Orbital Platform-Gateway(NASA)  拡大画像表示

アルテミス計画の大きな特徴の一つは、NASAやJAXAに代表される宇宙開発機関による探査計画だけでなく、民間企業による独自のミッションも続々と提案されつつあるところにあります。

宇宙ベンチャー企業として知られるspaceX社は、民間ベースでの独自の火星移住計画を発表しました。さらにネット通販会社のamazonの創業者ジェフ・ベゾスは、月面開発を目指すブルーオリジン社を起業し、有人宇宙船を含めた独自の開発を進めています。このように宇宙開発が国家や宇宙開発機関でのみ行われる時代は終わりを告げ、民間ビジネスを含めたさまざまなプレーヤーが活躍する時代に突入しつつあるといっていいでしょう。

 

月面基地の模擬実験が行われていた!

人類が月や火星など、より遠くに長期間宇宙滞在する際、物資の補給が困難になることは、誰もが想像するでしょう。そこで、先ほども少しふれたように地産地消ともいえる、完全な物質の循環による閉鎖生態系を実現することが必要になります。

このような人工的な閉鎖生態系を実証する試みとして非常に有名なのが、1990年代に米国アリゾナ州オラクルに建設された、「バイオスフェア2」です。ここでプロジェクト名が「2」となっているのは、初代「バイオスフェア」は、我々が住んでいる地球自体のことをさしていて、第2の地球環境を模擬するということを意図して命名されたからだといわれています。

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